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2016-12-30 13:00:00

平成28年11月23日、秋田市文化会館で全日本ろうあ連盟の久松三二事務局長を迎えて「条例制定に向けての学習会」が開催され夫とともに参加してきました。

 

主催は「一般社団法人秋田県聴力障害者協会」様で「全国手話通訳問題研究会秋田支部」様と「秋田県手話サークル連絡協議会」様との共催です。

 

「情報コミュニケーション条例と手話言語条例について」という演題でした。

 

条例制定に向けての学習会 久松様.jpg

 

内容については同じく参加された武内市議がFBにて(当日のメモ)として書き留められているので転載させていただきます。

 

武内伸文秋田市議のFBより.jpg

 

 (当日のメモより)
「手話言語条例と情報・コミュニケーション条例は全く質が異なるものです。手話言語条例は手話を日本語と同等の言語として認めた上で、手話を使いやすい環境整備を義務づける、手話という言語選択を保障するものであるの対し、情報・コミュニケーション条例は、障害のあるすべての人(聴覚障害者、盲ろう者、視覚障害者など)がコミュニケーション手段を選択でき、情報の受発信が保障されるもので、性格が異なるものです。現在全国55の自治体が手話言語条例を制定していて、二つの条例を一つにまとめている自治体もありますが、手話言語条例の内容を明確に示すことが重要です。」

 

 

手話言語条例と情報・コミュニケーション条例はどちらかが必要で他方は不要ということではなく、どちらも大事だけど本質が異なるということを理解しなくてはいけないと思いました。

午後からは懇談会にも参加させていただき率直なお話しが聞けて(ほとんど手話でしたが(#^^#))とても勉強になりました。ありがとうございました!

 

 

 

(11/21の記事)条例制定に向けての学習会のお知らせ

 

いよいよ秋田でも条例制定に向けて動き出しています。11月23日に開催される一般社団法人秋田県聴力障害者協会様主催の学習会には夫と2人で参加します。

 

 

28年11月 条例制定学習会.jpg

 

2016-12-30 12:00:00

10月28日、秋田ビューホテルにて”あきた起業家交流フェスタ2016”が開催され出展参加してきました。

 

あきた起業家フェスタ.jpg

 

私は娘の病院への付き添いがあったためお昼から遅れての参加となりました。 

 

起業家交流会には46企業が出展を申し込んでいて、そのうち「一般社団法人」は当センターだけでした。

昨年のビジネスプランコンテストへの参加もそうですが、一般社団法人は株式会社や合同会社などと違い「営利法人(注)」ではないこと、また「手話普及」という名前から異色に思われた方もいらしたかもしれません。

 

当センターは昨年8月に設立したばかりですし「手話の普及」という目的のためには、福祉という枠にとらわれずにまずは多くの方たちに事業内容を知っていただく機会になればと思い参加しました。

 

また、お隣では「第4回あきたビジネスプランコンテスト」が行われていて、それぞれアイデアに富んだプランをプレゼンされていました。

 

交流会では多くの異業種の方と交流することが出来てとても有意義な一日となりました。ありがとうございました。

 

 

「株式会社と一般社団法人はどこが違うの?」とよく訊かれますので少し触れさせていただきます。もちろん「営利」の他にも違いはありますが、営利事業と収益事業は混同されやすいのと、これから起業をお考えの方の参考になればと思います。 

 

 (注)「営利法人」とは?

 「営利法人」とは構成員(株主)への利益分配を目的とした法人で、株式会社や合同会社(LLC)などがこれにあたります。たとえば株式会社は株主の利益分配(配当)を目的とする営利法人です。一方、一般社団法人は株主がいないこと、また剰余金の分配も禁止されているため「非営利法人」と呼ばれます。

商品の販売をしたり役務(サービス)の提供により対価を得ることは「収益事業」です。そして一般社団法人が行うことができる収益事業に制限はありません。

 

*一般社団法人と一般財団法人が収益事業を行い、その利益を法人の活動経費等に充てることは何ら差支えありません。ただし、株式会社のように、営利(剰余金の分配)を目的とした法人ではないため、定款の定めをもってしても、社員や設立者に剰余金や残余財産の分配を受ける権利を付与することはできません。

(法務省:一般社団法人及び一般財団法人制度Q&Aより)

 

 起業家交流会.jpg 

 

起業家交流会2016.jpg

2016-12-30 11:00:00

平成28年10月1日に聴覚障がい者・児やそのご家族等の相談対応や社会参加に向けた情報提供などを行う「秋田県聴覚障害者支援センター」が開設しました。

 

秋田県聴覚障害者支援センターは手話通訳、要約筆記、盲ろう者向け通訳・介助の技術を有した職員がおり、障害の種別に関わらずどなたでも利用することができ、概要は下記のとおりです。

  

1.名  称: 秋田県聴覚障害者支援センター

 

2.場  所: 秋田県秋田市旭北栄町1-5 秋田県社会福祉会館5階、6階

 

3.連絡先等: TEL 018-874-8113

       FAX 018-862-1820

       E-mail  center@akita-chokaku.net

       ホームページ http://akita-chokaku.net

      

4.業務内容:・相談事業

        ・手話・字幕入りDVD制作及び貸出事業

        ・手話通訳、要約筆記、盲ろう者向け通訳・介助者の養成及び派遣

          ・情報機器の貸出事業

        ・災害時等の情報発信や情報拠点としての機能

 

5.設置主体:秋田県

 

6.運営主体:秋田県聴覚障害者支援協議会 

 

秋田県聴覚障害者支援センターは、聴覚障がい者への福祉向上を目的として、身体障害者福祉法第34条及び身体障害者社会参加支援施設の設備及び運営に関する基準に定められた基準を満たした施設です。

 

身体障害者福祉法

(視聴覚障害者情報提供施設)

第34条 視聴覚障害者情報提供施設は、無料又は低額な料金で、点字刊行物、視覚障碍者用の録音物、聴覚障害者用の録画物その他各種情報を記録した物であって専ら視覚障害者が利用するものを製作し、若しくはこれらを視聴覚障害者の利用に供し、又は点訳(文字を点字に訳すことをいう。)若しくは手話通訳者等を行う者の養成若しくは派遣その他厚生労働省令で定める便宜を供する施設とする。

  

   

聴覚支援センター 正面とご案内.jpg

 

 9月30日、プレオープンセレモニーが行われたので「秋田県聴覚障がい児を持つ親の会」の役員と一緒に参加しています。

 

支援センター 花とテープカット.jpg

 

 セレモニーには関係者約40人が出席され、佐竹敬久秋田県知事(写真中央)、工藤憲一県聴覚障害者支援協議会会長(写真左)、東海林洋県議会議員(写真右)によるテープカットでセンターの誕生を祝いました。佐竹敬久知事からは「聴覚障がい者の社会参加が進むことを期待する。」との挨拶がありました。

  

支援センター 面談室.jpg

 

5階は事務室や交流スペース、キッズスペース付きの個室相談室を置き、6階にはDVD制作を行うスタジオが設けられています。

 

 

<第一回秋田県聴覚障害者支援センター運営懇談会に参加してきました。> 

 

12月5日(月)に、秋田県心身障害者総合福祉センター3階会議室において、 第一回秋田県聴覚障害者支援センター運営懇談会が開催され参加してきました。

 

聴覚障害者支援センターの運営や各事業に対して聴覚障害児・者の関係団体や関係機関から意見や要望をいただき、より良いセンター運営につなげていくことを目的に開催されたものです。

 

当センターを含め9団体14名の出席のもと、聴覚障害者支援センターへの要望や意見交換が行われました。

当センターからは手話を学べる場所の紹介など、聴覚障害者支援センターから様々な情報を発信してほしいという要望をさせていただきました。

 

また聞こえない子供を持つ家族の不安を解消するためのネットワークの必要性や普通校で学ぶ難聴児学級との連携のあり方や就労支援も支援センターを中心としたハローワーク、障害者就業・生活支援センターとの連携のあり方、災害時への支援などについてたくさんの意見が交わされました。その後、支援センターの見学会があり、そこでもハード面に対する意見や要望が出されていました。

 

これまではどうしてもそれぞれの支援団体が個別に対応していた部分がありました。聴覚障害者支援センターが「情報拠点が一元化され情報がスムーズに得られるようになること、障害の有無・種別に関わらず誰もが利用しやすい場になること」によって総合的な支援を受けられるよう期待しています。

 

《センター運営懇談会出席団体》(順不同) ・秋田盲ろう者友の会 ・秋田県立聾学校同窓会 ・秋田県聴覚障がい児を持つ親の会 ・(一社)手話秋田普及センター ・きこえのさぽーとあきた ・秋田県聴覚言語障害研究会OB会 ・グリーンローズ親の会 ・秋田県教育庁特別支援教育課 ・秋田県聴覚障害者支援協議会 〔座長〕秋田大学医学部付属病院耳鼻咽喉科 佐藤 輝幸 助教授

 

 

秋田県聴覚障害者支援センター.jpg

2016-12-30 05:00:00

手話秋田普及センターのコラム.jpg

 

当HPでは手話や聴覚障害への理解のためコラムを充実させていこうと思っています。コラム1は、障害者差別解消法が施行されたのを受けて書いた4月の記事を改めて追加校正しなおしてみました。

 

コラム1-障害者差別解消法から思うこと/手話そのものが差別の対象だった!?

 

平成28年4月1日より「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。「障害者差別解消法」とも略されていますが、障害を理由とする差別を解消して、障害のある人も平等に生活できる社会づくりを推進するための法律です。

 

(目的)

第一条  この法律は、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを踏まえ、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする。

 

行政機関等及び事業者における「障害を理由とする差別を解消するための措置等を定める」としています。

 

(国及び地方公共団体の責務)
第三条  国及び地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、障害を理由とする差別の解消の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施しなければならない。

 

(国民の責務)
第四条  国民は、第一条に規定する社会を実現する上で障害を理由とする差別の解消が重要であることに鑑み、障害を理由とする差別の解消の推進に寄与するよう努めなければならない。

 

秋田県で作製しているパンフレットによれば差別となる具体例として「災害避難所で聴覚障害があることを伝えられたが、必要な情報を音声のみで提供した。」が挙げられています。また事業者の望ましい取り組みの例示として「聴覚障がいのある人に、ホテルや施設の受付などで、筆談や手話など音声以外の方法でコミュニケーションをとる。」とあります。

 

取り組みとしてならば「筆談や手話など音声以外の方法でコミュニケーションをとる。」でいいのかもしれません。

 

でもあえて「なぜ手話は言語、にこだわるのか?」という視点で考えてみたいと思います。

 

全国で続々と条例が制定されていますが、手話を普及したいなら「手話普及条例」でもいいはずなのになぜ「手話言語条例」なのかということです。

 

それは「手話そのものが差別の対象」だったからです。

 

「手話をしているとジロジロ見られる。」

 

手話をしていればこんな体験はほとんど誰もがしていることでしょう。また昔は「手話は手真似」と教えられ、口話教育の妨げになるとして聾学校では手話が禁止されていた歴史があります。

 

昨年、元ろうあ者相談員の方の講演を拝聴しましたが、幼いころの体験談として「友達と手話をしていても、人がくれば隠していた。」とお話しされていました。手話を人前で堂々とできる時代ではなかったのです。

 

しかしそもそも「手話は独自の言語体系を有する言語」であり、言語学者で「手話は手真似です。」と言う人はいないでしょう。2006年に国際連合総会で採択された障害者の権利に関する条約(以下、障害者権利条約という)においても、「言語には 手話その他の非音声言語を含むこと」と明記されています。

 

言語学では「あらゆる言語に優劣が存在しない」ことが前提になっています。

 

そのため、世界の言語はすべて同等に扱われるのです。

 

つまり、日本語であれ英語であれ手話であれ、言語としての優劣はなく同等なのです。

 

それぞれの言語に優劣がなく同等なのですから、それを使っている者にも優劣はない、つまり「差別の対象にはなりえない」ということになります。私たちは何語であれ、使っている言語によってその者に対し優劣をつけ差別をすることは出来ないのです。

 

ところで、日本の公用語は何語でしょうか?

 

実は「日本語を公用語とする。」という法律の条文はなく、裁判所法「第七十四条(裁判所の用語) 裁判所では、日本語を用いる。」とあるのみです。

 

国民のほとんどが一つの言語(日本語)だとわざわざ何語が公用語なのかを法律で定める必要がないのでしょう。

 

「社会に出たら手話は通じない・・・」

 

ろう者(手話利用者)は圧倒的に少数であるがゆえに様々な不便と偏見の対象となっていました。

 

ですから手話言語法で求めるものは「手話を日本語と同等な言語として認知し」であり、手話言語条例では「手話を言語」として普及する必要性を謳っているのです。改正された障害者基本法には「言語に手話を含む」と明記され、さらに2014年、日本は障害者権利条約を批准しました。

 

世界にはニュージランドをはじめとして手話を公用語にしている国もあります。

 

手話のさらなる地位向上がろう者(手話利用者)への差別への解消につながることになるのです。

 

聴覚障害に限らずですが、差別や偏見は「正しく理解をしていない、正当な評価をしていない」ことから生まれます。

 

手話秋田普及センターでは「手話が音声言語と対等な言語であること」を広く知っていただけるよう、秋田から発信していきたいと思っています。

 

(2016/10/14)

 

秋田市 秋の夕暮.jpg

(秋田市の秋の夕暮れです。 2016/9/20撮影)

 

2016-12-30 04:00:00

とても素敵な活動をされている議員さんがいます.jpg

 

薬師寺みちよ参議院議員(無所属クラブ/愛知選挙区)です。

 

2016年10月13日の参院予算委員会の審議で安倍首相が手話で「うれしい」をしたという画期的な記事がありました♪

 

《外部リンク》日本経済新聞/首相 手話で「うれしい」聴覚障害巡る質疑

 

記事を辿っていくと薬師寺みちよ参議院議員が質疑で手話を取り入れて、それに対して安倍首相が手話を使ったのだと分かりました。

 

何よりも薬師寺みちよ参議院議員の質疑の内容が素晴らしすぎます(@_@)

 

薬師寺参議院議員からFBの記事の転載をご了解いただきましたので、多岐にわたる活動の中から手話や障害に関連する記事を中心にご紹介します。

 

薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

 

 

H28-10-13 参議院予算委員会より.jpg

 

10月13日、本日は予算委員会集中審議です。

今日の話題は「デフリンピックとスペシャルオリンピックス」 そして、質疑で初めて手話を取り入れるという無謀な挑戦をいたしました。

本日は、私のたどたどしい手話と質疑でしたので、長文ですが私の質問内容を一つ一つ書かせていただきます。

 

薬師寺みちよ 予算委員会1.jpg

 

まず、障がい者スポーツについて、その経験を総理に尋ねましたが、体験したことはないと。

であれば、その素晴らしさをご理解いただきたいと、車いすバスケ・車いすラグビー・ゴールボールなど様々な障がい者スポーツを体験し、魅了されたことをお話しいたしました。

 

そしてタイムリーな話題といえば、「全国障がい者スポーツ大会」です。

今年は岩手で22日から開催されますが、今回で16回を数えるこの大会が各県で持ち回りで開催されることで、受け入れた県のバリアフリーが進み、地域の方々の障がいへの理解も進んでいることを大臣からご報告いただきました。

 

塩崎大臣へは、障がいや障がい者の概念が時代遅れなのではないか、制度疲労を起こしているのではないかと問題提起をいたしました。

 

その例えとして、別名小人症と呼ばれている「軟骨無形性症」を取り上げました。

手足が短く身長も成人で130センチ程度、全身に様々な疾患を合併している方もいらっしゃいます。

 

実は、パラリンピックの参加資格に低身長が含まれているのですが、障がい者手帳は低身長だけでは取得できないのです。

私もリオパラリンピックの水泳の会場で、この疾患の外国人アスリートを応援いたしました。

 

そろそろ厚労省も医学的モデルではなく、社会的モデルで障がいや障がい者を捉える時期ではないのかと再度お願いいたしました。

 

ここからは本日の本題です。 「デフリンピックとスペシャルオリンピックス」 2020年のパラリンピック開催に向け、障がい者スポーツも以前より目にする機会が増えました。

しかし、残念なことに、パラリンピックの陰に隠れて忘れ去られてしまいそうな大会や活動もございます。

 

それが「知られざるオリンピック」と称されることが多い「デフリンピックとスペシャルオリンピックス」です。

 

聴覚障がい者はパラリンピックに出場することができず、聴覚障がい者のためのデフリンピックが開催されています。

知的発達障害者もパラリンピックの競技の一部に参加が認められているだけで、パラリンピックとは別にスペシャルオリンピックスが開催されています。

 

10年前に内閣府が行った調査においても、デフリンピックという言葉は2.8%、スペシャルオリンピックスは12%の方々にしか理解されておらず、まだまだ一般的とは言い難い状況です。

そのため、周囲から理解を得られず、聴覚障害や知的障がいをお持ちの皆さまがスポーツ活動を行うにも十分な協力が得られにくい現状があります。

 

文科大臣はこの現状をご存知で、さらに周知啓発を行っていきたいとご答弁いただきました。

現在、パラリンピックは国家プロジェクトとして国や企業を上げて 開催のムードが高まっております。

 

障がい者スポーツの普及・啓発や経済的な支援などの施策も強化されておりますが、残念ながらその支援はパラリンピックに偏りがちです。 聴覚障害者は、お住まいの地域のスポーツクラブに参加をことわられてしまうことも少なくありません。

全国のスポーツ施設やスポーツクラブに聴覚障害者が日常的にスポーツ活動に参加できるよう、振興対策を講じ必要があると思われます。

 

文科大臣より、ガイドラインをさらに普及し、障がい者差別解消法にもある様に、疾患や障がいのみでスポーツ施設などの使用を断ることはできないということをさらに周知徹底するとご答弁いただきました。

 

デフリンピックは選手が力を競うだけではありません。

その大会を通して社会へ聴覚障害の理解を啓発していくことに、大きな意義があります。

 

デフリンピックは、1924年パリ大会から長い歴史を誇りますが、夏季大会・冬季大会共、日本で開催されたことが今まで1度もありません。

昨年の冬季デフリンピックでは、金メダル3個獲得と、輝かしい成績を上げております。

 

聴覚障がいに対する理解を進めるためにも、総理が先頭に立ってデフリンピックを日本に招致していただきたいとのですがいかがでしょうか?とお尋ねいたしました。

 

具体的な相談があれば、内容に応じてしっかりとバックアップをしていきたいと「手話を交えて」ご答弁いただきました。

 

さらに、スペシャルオリンピックスについてもお尋ねしました。

オリンピックという名称がついている大会の中でもこのスペシャルオリンピックスだけはオリンピックスとSが最後についております。

 

このことを関係者の皆様はとても大切に思っていらっしゃいますが、それは何故なのか、文科省はスペシャルオリンピックスの活動をどの様に応援してくださっているのか、大臣ご説明いただけますでしょうか?

 

大臣からは、Sの意味と少々頼りない文科省の関わりが紹介されました。

スペシャルオリンピックスはオリンピックの様に競技会だけを指し示す言葉ではありません。

スポーツを通じた知的障害者の自立と社会参加の促進、及び知的障害のある人たちを生産的な市民として認め受容する社会を実現するための活動です。

世界・日本・地域で様々な活動が行われていることを示すため、Sがついているのです。

 

知的障害のある人たちに年間を通じて、スポーツトレーニングと競技の場を提供することで、知的障害をお持ちの皆さまにも、それを受け入れた地域社会にも大きなプラスの効果をもたらすことが分かっております。

残念ながら日々の活動はボランティアやご父兄に支えられているため、練習場所はない、指導者がいないなど、活動が徐々に縮小されている地域もあるようです。

 

この様な活動は、制度が出来、国の予算がつけば成功するものでもありません。

身近な地域の皆さまの地道な支援があって、初めて成り立つムーブメント、社会運動です。

最後に、総理、この様なムーブメントこそ、主導していただきたいと思いますがいかがでしょうか?とお尋ねいたしました。

 

総理からは必要な活動なので、応援するとの答弁も。

 

我々国会議員も大会があれば挨拶に行くだけではなく、このような地道な地域の活動を邪魔にならぬように応援することは可能だと思います。

スペシャルオリンピックスはユニファイドスポーツ、障害がある人とない人が一緒にトレーニングや競技会にチームを組んで参加する活動に取り組んでくださっております。

是非、皆さまも一緒にスポーツに参加して欲しいと訴えました。

 

障がい者は知らないのではありません。

知る機会を与えられていないだけです。

障がい者はできないのではありません。

挑戦する機会を与えられていないだけです。

 

貧困の格差も大切ですが、この様な情報の格差にも着目して今後とも施策を進めていただけることを願い、質問を終わらせていただきました。

 

薬師寺みちよ 予算委員会2.jpg

 

私の拙い手話で、なかなか上手く表現できなせんでした。

終わってみるとあっという間の20分でした。

手話の質問は3問。

間違いばかりの手話でしたが、少しでも聴覚障害の皆さまへ私どもの思いが伝わればと挑戦させていただきました。

 

これからも手話の学習も続けてまいります。

今回も皆さまから応援いただき、本当に心強い思いがいたしました。

ありがとうございました。

 

 

H28-10-13 参議院予算委員会より 御礼.jpg

 

御礼

先日の予算員会を受け、「大変なことになっている!」という位の反応をいただき、ありがとうございます。

私自身、思いもよらぬことで、ただただ驚いております。

 

今まで私のFBやブログを読んでいただいている方であれば、障がい者スポーツは今回初めて取り上げたことでもなく、デフリンピックやスペシャルオリンピックスの件は、今年初めの予算委員会でも触れたことをご存知だと思います。

一医者として災害対策委員会では障がい者の避難や避難所の在り方について、一産業医として厚生労働委員会では障がい者雇用や障がい者認定の在り方について、一市民として障がい者に対する差別偏見の解消について、国会の質疑でも何度何度もも取り上げてまいりました。

 

しかし、今回も皆さまからメッセージをいただいております様に、何も変わってはいないのです。

政府は当事者の声を聴いているのか! と言いたいくらい、他人事の様に「取り組みは進んでいる。制度はある。予算もとった。」と冷たい反応を繰り返すばかり。

動かぬこの現状に2020年パラリンピックというゴールに向かい、いいえ、利用し、本当の意味でのバリアフリーを確立したい、文化を育てたいと本気で考えております。

 

もともと耳鼻科医として聴覚障害をお持ちの患者様との接点が多かったこと。

産業医として一番コミュニケーションが難しく、上手に思いを組むことが出来なかったデフの従業員の方との会話の経験。

スペシャルオリンピックスで活動している友人との関わりなど、代弁者としてはまだまだ頼りない私ですが、今度こそ私のホンキ度を他の議員や総理、大臣に理解して欲しいと、手話という表現を取り入れてみました。

 

以前から、国会放送を見ても字幕が無いので何を言っているのかわからず困っている、興味が持てないと、聴覚障がいを持っている友人から政府の配慮の無さについてお叱りを受けていたこともございます。

 

「総理の方向を見てやってはテレビからは何やっているのかわからないよ」という助言をいただき、テレビに映る方向へ向かって「つたない」手話を披露いたしましたが、こんなに反応を頂けるとは思ってもいませんでした。

 

皆さまからのメッセージを感謝いたしております。

私が考えていた以上の問題が山積している事実、色々な活動が全国で展開されている頼もしさを、これからどの様に我々国会議員がサポート出来るのか、皆で相談し、一日も早く行動に移してまいります。

今後ともご指導いただければ幸いでございます。

本当にありがとうございました。

 

 

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今日は、皆さまへ嬉しいお知らせが二つございます。

皆さまは、日本障がい者サッカー連盟(JIFF)をご存知でしょうか?

 

これまで、障がい者サッカーはその障がい毎に、切断障がい、脳性麻痺、精神障がい、知的障がい、電動車椅子、視覚障がい、聴覚障がいの7つの団体がバラバラに活動しておりました。しかし、だれもが、いつでも、どこでも、身近で、安心・安全にサッカーを楽しめる環境を造り出すために、日本サッカー協会(JFA)協力の基、障がい者サッカー競技団体を統括する団体、障がい者サッカー連盟が、2016年4月1日設立されました。

 

サッカー好きの国会議員も黙ってはおられぬと、「障がい者サッカーを応援する国会議員連盟」を設立して応援しようではないかとその設立に向けての会合が持たれました。私も是非協力させていただきたいと会合に参加し、JIFFについてのお話を伺ってまいりました。やはり、障がい者サッカーの置かれた状況では課題が山積しており、これから支援出来ることは何か、議員連盟の中で話し合う必要性があることが確認されました。

 


以下、日本障がい者サッカー連盟のHPに動画がございます。
是非、皆さまもご覧いただき、一緒に応援いただければ幸いです。
http://www.jiff.football/2

 

また、本日、全日本ろうあ連盟の理事でいらっしゃる久松事務局長、倉野スポーツ委員会事務局長が議員会館へいらして下さいました。 先日の予算委員会の質疑について意見交換をさせていただき、今後の展開についてもご相談いたしました。

 

私一人では小さな力しかございません。しかし、多くの議員から支援したいとのお声がけをいただいております。

「デフリンピックを知らなかったが是非応援したい」,「デフスポーツをしている仲間がいるが、どの様に応援したらよいのだろうか」

これからは同僚議員の力を借り、デフリンピックの啓発と日本開催実現に向け、私も走り続けてまいります。

これからもますます手話を学ぶ楽しさが増してまいりました。来年は夏季デフリンピックはトルコ・アンカラ(サムスンに変更になったと情報をいただきました)での開催です。少しでもお役に立てる様に、一人でも多くの議員へ働き掛けてまいりたいと思います!

 

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今日も、皆さまに嬉しいお知らせがあります。 本日開催された「障がい者スポーツ・パラリンピック推進議員連盟」で、『スペシャルオリンピックス支援ワーキングチーム』が設置されました!

 

スペシャルオリンピックス日本会長の三井さんも議連にいらしていただき、ご挨拶下さいました。 また、その際に事務局長の馳先生から「デフリンピック支援についても、今後整備していく」旨の発言がございました。

 

私の夢が一つ一つ実現していく・・・嬉しいですよね。他の先生方とも思いを共有しながら、多くの先生方の支援もいただき、障がい者スポーツ支援が日々前進しています。これは東京オリンピック・パラリンピックのお祭り騒ぎのためではありません。スポーツによって社会的な課題を解決していくために、今、このタイミングを逸してしまう訳にはいかないのです。

 

私の持っている力などありません。 しかし、政治にしか動かせないものもあるのです。 馳先生や笠先生、小松先生に朝日先生、多くの力は一つになってそれぞれの役割を大切に、その活動の幅が拡がってまいりました。 専門家・研究者の皆さまだけではなく、パラリンピアンやアスリート・サポーターの皆さまも参画いただき、多角的な施策に成熟させなければなりません。 さあ、ここからです。 これからの展開がますます楽しみです!

 

薬師寺議員と三井さん.jpg 

 

11月8日、全日本ろうあ連盟の理事でいらっしゃる久松事務局長、倉野スポーツ委員会事務局長、デフリンピックの日本選手団 総監督でもいらっしゃるスポーツ委員会 粟野国際事業部長 と、前文科大臣の馳 浩先生をお尋ねいたしました。

目的はただ一つ、デフリンピック支援策を検討するためにも、まずデフリンピックを知っていただくこと!

今日は、資料を使い、手話通訳者を交えて意見交換をさせていただきました。 馳先生からは、今後の支援策について、いくつかのご提案をいただき準備に入ることになりました。

これが実現できれば、デフスポーツだけではなく、聴覚障害への理解も大きく前進することになります。

 

会議の最後に、馳先生も「ありがとう」という手話を覚えてくださいました。お相撲で勝ったお相撲さんが懸賞をもらう時に「心」という字を空中に書きます。手話のありがとうは、その動作を象ったものだと言われています。まさに、心を込めてありがとう という意味です。皆様も日常で使ってみられてはいかがでしょうか?手話での会話は心が和みますよ。

 

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11月15日、本日の厚労委員会は年金法案の2日目。今日は障害年金について審議いたしました。

 

年金とは、年をとった際にもらえる「老齢年金」だけだと思っていませんか?

 

年金制度には、現役世代にも関わらず、障害になった時に役に立つ「障害年金」という制度もあるのです。 しかし、厚労省の調査の結果、一般では障害年金の制度を4割以上の方が知らないという結果が出ているのです。

 

身体障がい者手帳をお持ちの方には広報しているとの答弁をいただきましたが、実際、身体障がい者手帳を持っているが障害年金を受給していない方のサンプル調査では、○障害年金の制度を知らなかった (19%)○障害年金に該当しないと思った (13%)○手続き方法がわからなかった ( 5%)との結果がでています。

 

このうち、「障害年金の制度を知らなかった」、「手続方法がわからなかった」などと回答した 102 人に戸別訪問などにより年金請求の勧奨を行った結果、27 人が障害年金を受給することになったのです。

障害年金を受給できる可能性がある障がい者手帳をお持ちの方でさえこの制度を知らなかったり、制度が複雑で制度を理解できていないことが大きな問題であることを大臣とも共有できました。

 

しかし、またその広報が悪い。


日本年金機構のウェブサイトを見て下さい。
http://www.nenkin.go.jp/index.html


ここには、字幕付手話通訳付きの「障害年金を説明した動画」が見つかるはずなのですが、皆さまは分かりますか?

回答は・・・右下の「年金のはなし」という所をクリックしてください。障害年金ガイドという動画を見る事ができます。


これでは探せないですよね。(それとも私だけでしょうか?)日本年金機構のHPを障がいを持った皆さまにもわかりやすく作り変えていただけると、大臣がお約束いただけました。

 

さらに、障害年金制度と障害者手帳の制度は別物です。障がい者手帳の対象外でも(例えばがん等の疾患でも)障害年金を受給できる可能性があるのです。

 

しかし、ここでもやはり制度が周知徹底されていないために、申請が行われていない方も多い事が予想されます。今後、医療者へも障害年金制度の研修などを徹底していただき、対象者への広報に一役買ってもらえるようにお願いしました。

 

備えあれば患いなし。現役世代の年金とも呼ばれる「障害年金制度」。もしもの時に備えるためにも、しっかりと保険料を納めておく必要があります。年金保険料未納者を減らし、将来の無年金者を作らぬためにも、もっと年金制度のメリットを知ってもらう努力が必要だと訴え本日の質疑を終えました。

 

 

薬師寺みちよ参議院議員 障害年金.jpg 

 

(*追記:11/18のFBより)

 

先日の厚労委員会の質疑を受け、早速、日本年金機構が動いてくださいました。

障害をお持ちの皆さまにも情報を分かりやすく伝えるために、すぐにできることとして暫定的ですが、日本年金機構のHPの左に、手話・字幕付き動画というバーナーを張ってくださいました。
http://www.nenkin.go.jp/index.html

 

いかがでしょうか?

 

また、以下、ファックスにより相談窓口も分かりやすく更新していただけました。
http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/guidance/fax.html

 

このHP自体が分かり辛く、今後、抜本的な見直しが必要かと思います。どの様なHPであれば使い易いのか、工夫してほしい点など、皆さまからのご意見をいただけると幸いです。日本年金機構の皆さまも迅速な対応をいただき、本当にありがとうございました。

 

 

28-11-17 厚労委員会より.jpg

 

11月17日、厚労委員会。  

厚労省に対し、障がい者への配慮が欠けていることを問い質し、少々ですが、情報保障を前進させることができました!

 

今月11日に開催された社会保障審議会の障害者部会において、車椅子にて出席予定であった委員が会場に入れず出席を断念したという報道がございました。 共生社会を先導すべき厚労省であってはならぬことです。

 

前回の委員会においても、障がい者が「がん」に罹患した際に抱える問題について、厚労省では議論したことがないとわかりました。 そこで、先日「がんば聾」の皆さまから伺った話を、同僚委員とも共有しようと披露いたしました。

 

点滴で手話が使えず言語を失ってしまう苦しみ、医療者のマスクで表情が読み取れなくなってしまう不安、3分診療なのに手話通訳を挟んでの会話は時間がかかり十分な情報交換ができないこと。

 

「電話ができないなら抗がん剤治療ができません」と治療を断られた聴覚障害をお持ちの患者さん。 同僚委員だけではなく、大臣や政務も真剣に聞き入ってくださいました。

 

医学教育や看護教育等、医療関係者の育成課程においても、障がい者に接する機会を頻繁に作り、障がい者が不安を抱えず医療を受けられる心遣いについて学びを充実させると、文科政務官からもご答弁いただきました。

 

しかし、これだけではありません。 厚生労働省では、障がい者への配慮に欠ける施策がしばしば見受けられるのです。

 

例えば、ねんきんダイヤル、過重労働解消相談ダイヤル、自殺対策の相談窓口などの情報は、電話番号のみが記載されています。 中途聴覚障害の方から指摘され、私もハッといたしました。

 

「ダイヤルだけでは、電話できない聴覚障がい者は相談するなということじゃないか。」

 

今後は、聴覚障がいの方々を含め、皆が利用できるように、FAX・メールの相談窓口も併記する旨、大臣からお約束いただけました。

 

また、内閣府の障害者政策委員会では、正式な議事録が確定するまでの間、字幕・手話を用いた動画を内閣府のウェブサイトで公表しています。

http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/

 

しかし、その取り組みは、他の省庁の審議会には広がっておりませんでした。 今回の事件を受け、この事件の発端となった厚労省の「社会保障審議会の障害者部会」でも、動画による音声・字幕に手話通訳をつけての情報保障を行っていただける事も、大臣がお約束くださいました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html

… 次回からここで見られるはずです。

 

皆さまから頂いたご意見や要望が、厚労省の理解で少しずつですが前進できたこと、私も嬉しくてたまりません。

全てが解決できる訳ではございませんが、障害によって起こってくる具体的な課題を、これからも議論させて頂きたいと思います。 ご協力いただきました皆さま、本当にありがとうございました。 今日はホッといたしました。

 

薬師寺みちよ参議院議員 11月17日厚労委員会.jpg

 

 

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薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

(Special Thanks 薬師寺みちよ参議院議員)

 

 

 

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