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2017-12-30 23:00:00

秋田県では佐竹敬久知事が平成28年2月の秋田県議会の本会議において佐藤賢一郎議員の質問に対して「聴覚障害者を支援する一環として手話の普及啓発に向けた基本条例の制定を検討する考えを示した。」と新聞等で発表されました。

 

秋田県の場合は自民党会派有志議員による「議員提案」として上程する予定だったこともあり、その後、自民党有志議員と関係・支援団体による意見交換会が3回ほど行われ、当センターも参加させていただきました。

 

第1回目の平成28年9月27日では「条例案の概要等」、第2回目の同年11月30日には「条例案の骨子」、そして第3回目の平成29年2月10日に「条例素案」について話し合われました。

 

手話だけではなく、要約筆記・点字等を含めたコミュニケーションについて総合的に支援する条例を目指していたため、意見交換会には聴覚障害者団体と視覚障害者・盲ろう者等の関係団体も参加して活発な意見交換がされました。そしてついに、

 

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秋田県議会は2月県議会最終日の3月9日、本会議を開き、「秋田県手話言語、点字等の普及等による円滑な意思疎通の促進に関する条例案」が提案され、原案通り可決しました。

 

当日は私も見届けていました。平成25年に鳥取県で全国初の「手話言語条例」が制定されてから「秋田でも必ず!」と思っていたのでとても嬉しいです。

 

 「手話は独立した言語であり、要約筆記や点字は日本語である。」

 

一言でいえばそうなのですが、これをどう一つの条例文にまとめるのかについて様々な意見があり、有志議員の方々もまとめるのは大変だったと思います。それでも3回の意見交換会を経て出来上がった条例(原案)には全議員が賛同してくださった中で提案され可決、4月1日から施行されることになりました。ただただ感謝でしかありません。

 

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条例ができたことは次へのステップへの第一歩で、本当に大事なのはこれからです。「障害の有無にかかわらず意思疎通を円滑に行える社会の実現を目指す」という目的に向かって当センターも活動の幅を広げていきたいと思っています。

 

 

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「秋田県手話言語・意思疎通支援条例(略称)」が施行された取り組みのひとつとして、10月から県内各地で秋田県主催の手話教室が開催されました。あいさつや自己紹介など初心者向けの内容で、多くの方がご参加されたようです。

 

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秋田県主催手話教室 11-12月 1面.jpg

 

 

条例全文 

 

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pdfはこちらから↓ 

pdf 秋田県手話言語、点字等の普及等による円滑な意思疎通の促進に関する条例 (0.09MB) 

2017-12-30 20:00:00

薬師寺みちよ先生は国会内外で大活躍されている参議院議員です。

 

2017年も多方面にわたりアクティブに活動されていますが、手話や聴覚障がい者福祉に関わる内容を中心に「薬師寺みちよ参議院のFB」から紹介させていただきます。

 

薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

  

 

 

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今日はちょっと嬉しいニュースをお届けいたします。 社会保障審議会障害者部会を覚えていらっしゃいますでしょうか?

 

この部会は、前回昨年11月開催時、会場の入り口に階段があり、車いすの委員が参加できなかったことがニュースになったあの問題の部会です。 私も心が痛くなり、委員会で質問させていただいたことは、昨年11月にFBやHPを通じて、皆さまにもご報告させていただきました。

 

その際に、部会参加者への配慮だけではなく、視覚障害や聴覚障害をお持ちの皆さまへの「情報保障」を促進すべきではないかとお願いした所、大臣から"やる気満々"の答弁をいただき、驚きました。 情報保障を図るには、予算がかかるため難航が予想されたからです。

 

この質問は、FBを通じた友人から情報保障を求める声が寄せられたことがきっかけでしたので、同時に次回への期待も膨らみました。 そして開催された昨日の会議。 何か変化があったのでしょうか?

 

厚労省は、障害のある委員や傍聴者が会議に参加しやすくなるよう会場や設備を見直し、バリアフリー対応を拡充して下さいました。 今回は車いすの人がエレベーターを利用して入室できる会議室を選択するだけではなく、新たに聴覚障害者向けに傍聴席に向けた画面で審議内容を手話で伝え、補聴器が聞こえやすくなる設備も整備されております。

 

後日にも、HPに音声動画やテキストデータ化した資料を掲載していただけることになりました。 障害のある委員の方や傍聴者の方がより審議に参画しやすい配慮だけではなく、当日会議の場に来られない障害者の方々により詳しく障害者施策の議論を知っていただける配慮がやっと始まったのです。

 

しかし、ここが入口です。 皆さまへ分かりやすく解る形で情報を伝えていく工夫と施策が求められております。 今回は一部会の小さな一歩ですが、諦めず、これからも着実に皆さまの声を届けてまいりたいと思います。 今回の拡充策を図ってくださった、有言実行の厚労省、そして何より声を届けてくださった皆様に心からの感謝の意味も込め、ご報告させていただきました。

 

http://www.mhlw.go.jp/ 厚生労働省障害保健福祉部  障害者部会におけるバリアフリー等の対応についてpdf.

 

 

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 皆さま、本日は心温まる励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。

 

この1年かけて私も様々な障がい者スポーツを通し、障害を持った学生さんと触れ合ってまいりました。 彼らの笑顔と素直な対応が素晴らしく、この素晴らしさを一人でも多くの皆さまにご理解いただき、彼らの将来へつなげたいという思いで本日は質問させていただきました。

 

北朝鮮のミサイルのため、予算委員会が途中で1時間お休みとなり、私の質問のNHK放送は途中までとなってしまいました。 そのため、最後の質問を心の準備なく1番に持ってくることとなり、いきなり手話から入ったため、「危ない!」と自分でも思う所がございます。 緊張のため、本当に申し訳ございませんでした。 ネット放送もアップいたしましたが、質問の内容を簡単にまとめました。

 

1.本年7月にトルコのサムスン市で夏期デフリンピック大会が開催されます。日本から出場予定の競技は、陸上、バドミントン、サッカー等12種目、選手約100名が参加するとのことです。聴覚障害スポーツ選手にとって、パラリンピックに出場できないため、これがオリンピックと同じ意味を持つ大切な機会です。総理から選手に応援メッセージをお願いいたします。

 

(総理) ・・・「自分も応援するし、皆にも応援よろしくお願いします」と今回も「宜しくお願い致します」の手話を使ってくださいました。

 

2.日本には聴覚障害学生と視覚障害学生のための大学、筑波技術大学がございます。視察されたことはありますか。

 

(総理) ・・・残念ながらありせん。今回の提案を受け、是非視察してみようと思います。

 

3.筑波技術大学はいまだ認知度も低く、専攻できる分野も限られていることからみても、障害学生の教育や就労、就職に際してはまだまだ多くの課題があると認識をしています。先日開催された第1回ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議において、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」が決定されましたが、障害学生の教育、就労という観点から、発表された総理ご自身の見解をお願いします。

 

(総理) ・・・まだまだ問題山積だからこそ、今回の行動計画を発表させていただいたので、今後、充実を図っていきたいと思います。

 

4.障害者差別解消法が施行され、今後さらに大学進学を希望する生徒も増えると考えられることから、学習環境の整備は大学や短大等の高等教育機関にとっては急務です。このような背景から、「社会で活躍する障害学生支援センター(仮称)形成事業」は極めて重要な事業だと考えております。しかし、概算要求額5億円だったところ、本予算は4,500万円となってしまいました。結果、全国9カ所でセンターを構築する予定であったところ、2カ所となってしまったのです。大事な施策だと思っていますが、文部科学大臣の考えをお願いします。

 

(文部科学大臣) ・・・センターの趣旨をご説明いただきました。

 

5.この施策をさらに全国的に展開していくことを考えた場合、予算の制約はあるが、予算の他に何が必要だと考えていらっしゃいますか。

 

(文部科学大臣) ・・・今回の2か所をモデルケースとして今後全国へ広げていきたい、と答弁いただきました。

 

6.この事業の大事なところは、学生を就職につなげて社会に送り出すところまでです。厚生労働省としても、企業が障害者の法定雇用率を満たすためだけではなく、障がい者雇用の質を上げていく必要があるのではないでしょうか。企業がぜひとも雇用したいと思う人材が育つためには、大学等の教育研究現場との連携・文部科学省との連携が欠かせないと思いますが、厚生労働大臣の決意を伺わせてください。

 

(厚生労働大臣) ・・・もちろん、協力させていただきますと答弁をいただきました。

 

筑波技術大学を視察した経験、技術大学はスポーツ分野の日本代表選手も多く在籍していること、わくわくデフスポーツの体験などをお話しいたしました。彼らの素晴らしさを分かっていないのは社会です。それを伝え、その力を雇用に結びつけて欲しい旨お願いいたしました。

 

7.今後さらにインクルーシブ教育が浸透していくと、地域で提供されている福祉サービスと教育現場との連携も必要不可欠となってまいります。。福祉と教育の連携にも力を入れていただきたいが、いかがでしょうか。

 

(厚生労働大臣) ・・・もちろん、協力させていただきますと答弁いただきました。

 

8.先日、厚生労働省の障害者施策を話し合う審議会において車椅子の委員が会場に入れなかった事態が発生いたしました。各省庁が出しているリーフレットやポスターを見てみると電話番号だけの記載もいまだ多いのです。行政府も、マニュアルを整備するのみならず、当事者の声に耳を傾け、障害に学ぶ姿勢を示し、早急に一つ一つ見落としがないか見直しを図る必要があるのではないでしょうか。社会の多様性を受け入れ、ともに社会を形成し生きていく仲間であるという文化に変えていくためには、予算はもちろんのこと、総理の強いリーダーシップが求められているかと思いますが、総理のお考えを伺わせてください。

 

(総理) ・・・以前、自分の選挙の際にも、「応援したいが、障害があり電話できない。友人に伝えるためにFAXを使いたいが、法律に触れるので残念だ」と言われたことがありました。責任もって省庁にも障がいを持った皆さまの意見を取り入れた対応を指示するとの答弁。

 

最後に、 情報保障で一番遅れているのは政府と国会です。 ろうあ連盟が出している「手話マーク」「筆談マーク」の全国普及にも同僚議員の協力をお願いします。 と力説して終わりました。

 

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<3月17日のFBより追記です>

 

先日の予算委員会の質疑を受けて、早速参議院が動いてくださいました。

 

まずすぐに取り組める所からと、受付に手話マーク・筆談マークを掲示、ホームページにもファックスやメールアドレスを表記していただきました。衛視さんも手話を勉強して下さってます。今後はホームページでも字幕だけではなく、手話で案内して頂きたいと要望もいたしております。

 

皆様から頂いた声が一つ一つ実現しております。5月20・21日は、参議院70周年記念特別参観も予定されております。 是非、皆様も気軽に国会見学にいらっしゃいませんか? 政治がもっと身近にあることを感じて頂ける事でしょう!

 

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3月27日、予算委員会集中審議。来年度予算案の質疑最後のテレビ入りとなりました。 持ち時間10分という短い間に、まず私が問いたかったこと、それは「現在審査中の来年度予算の重点項目」です。

 

衆議院から始まった約2か月間の予算委員会。国会議員の一人として、今回の予算委員会で本年度予算の真面な説明を受けた記憶がないことに憤りを感じておりました。今回の予算には大切なものが含まれております。例えば、保育士の給与アップ、給付型・無利子奨学金、海外の観光客を受け入れるための地方の港湾の整備など、社会的にも大切と思われる施策です。まずはその点を麻生大臣と共有させていただきました。

 

今回ほとんど内容の議論がなされなかった来年度予算案、実は過去最大の予算額だったのです。その大きな原因が、社会保障関係費の増大です。その対策として我が国は、高齢者産業を世界に展開できる成長分野として育てる施策に転じるべきだと主張いたしました。老年医学をさらに充実させ、商品開発やインフラの整備につなげ、省庁横断的な国家プロジェクトを立ち上げて欲しい。更にはその産業を世界に展開することで新たな財源の確保を目指す必要があるではないかとの訴えです。

 

総理からもすでにアジアの国々へは協力体制をとっているが、さらに海外へアピールしていく旨答弁をいただきました。

 

また、先日も議論したゲノム医療。本日、第1回がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会が開催されることになっておりました。それに伴い、再度、遺伝情報を利用した医療産業を育成させるのであれば、遺伝情報に係る基本的な法整備も同時に進めるべきとお願いいたしました。

 

最後に、これまで皆さまからいただいたご意見、私の手話での質問の集大成として、想いを込めた一問を問わせていただきました。

 

「NHKの国会中継に字幕を付けて欲しい!」と総務大臣へのお願いです。

 

議場でも驚きの声が上がっておりましたが、この事実は案外知られていないことなのです。大臣からは、「今回のNHK予算に大臣意見をつける。その中に字幕のことも書き込む」と答弁いただきました。

 

1月に通常国会が開会して、迎えた短く長い予算委員会が終わりました。私の言いたい事、やりたかった事、短い時間の中にどれだけ込めることが出来たのか、後悔はないのか、振り返っても「一生懸命」という言葉しか残っておりません。

 

今回も心掛けたのは、私にしか出来ない質問をすることです。

 

予算委員会のテレビ入りでしか、皆さまに社会的に起こっている問題を訴えることも出来ません。 私や事務所のスタッフにとっては、この10分、20分が宝物です。様々なアイディアを出し、練るだけ練ってやっと迎えるこの時なのです。

 

これからは、各所属委員会で、会期末まで粛々と政府提出の閣法を議論することになってまいります。 一問でも質の高い議論を今後とも心掛けてまいります。応援いただき、本当にありがとうございました!

 

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6月2日、本会議が終わり、飛行機に飛び乗ってやって来たのは私の古里福岡です。

 

ここ福岡では、全国ろうあ者大会が開催されているのです。 今年は全日本ろうあ連盟創立70周年記念。 この記念すべき大会に世界ろう連盟の会長や理事も来日し、講演を頂けるという貴重な機会です。

 

今晩は会長から「世界の手話言語法制定の状況」についてご講演頂きました。 アジアではまだ2カ国しか制定されていない状況やフィンランドのように憲法で謳われ手話言語諮問作業委員会で監視しているケースの紹介等、勉強になることばかりでした。 国際手話から日本手話の通訳、そして音声化と字幕に触手話。 参加者もそれぞれ理解出来るツールが違うため、様々な手段が準備されておりました。 しかし、思いは一つ。 手話が普通に言葉として使える社会を作りたいという願いです。

 

明日は情報保障のセッションに参加し今後の施策のアイディアを盗んで来ようと思います。 明日も会場を回っておりますので、気軽に声をかけて下さいね!

 

6月3日、全国ろうあ者大会 今日は「情報保障」のセッションに参加致しました。

 

世界ろう連盟理事のカスパーさんからはヨーロッパでは大学や大学院で手話通訳が養成されている現状が報告されました。 一方日本では手話通訳の依頼は増えても、通訳者の7割しか実働せず、社会でも通訳はボランティアという認識のため派遣料金も安価にされているのです。

 

今後、どの様に通訳者を養成していくのか、どの様に社会的地位を上げていくのか、その費用を誰が負担するのか、課題は山積です。

 

会場からの質問も多くの手が上がります。 聴者であれば恥ずかしさに手を上げる人もいないでしょう。 また、これも慣れないと驚かれる所なのですが、質問者が壇上に上がり質問します。 手話で質問するため、壇上で参加者に見えるように質問するのです。 大会の様子が速報でリアルタイムに分かるのも嬉しいですね。

 

バリアフリーの展示も行われており、テクノロジーの発達でさらにろう者と聴者が近づける希望が生まれました。 さあ、明日は全日本ろうあ連盟70周年大会です。 今から楽しみです!

 

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6月6日、東京で行われた「手話言語フォーラム」に参加してまいりました。

 

福岡で世界ろう連盟理事会が開催された後、来日なさった役員の皆様が全国3か所に分かれ、手話言語法制定に向け世界の状況をご講演くださったのです。

 

1900年代にウガンダ・フィンランド・スロバキア・ラトビアの4か国から始まった手話言語法は障がい者権利条約を経て、現在は45か国で様々に形を変え制定されております。

 

しかし、法が成立しても聴覚障がい者の置かれた状況に変化がない国もあり、その後も監視体制や普及の状態についての調査研究が大切であることも分かってまいりました。

 

現在、日本においては、国よりも各自治体の方が手話言語条例制定に向けて動きが活発です。 私の所にも、地方議会から聴覚障がいの皆様をサポートするシステムについて問い合わせがあることもしばしばです。

 

障がい者差別解消法の様に法律は出来たが現場や自治体が動かぬよりも、地方(現場)の動きが国を動かす逆パターンの方が皆様に近い形が出来上がるのかもしれません。

 

すでに障害者基本法には、 第三条の三  全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。 と手話は言語の一つと認められております。

 

これからも学び続け、私なりに、日本ならではの「手話言語法」の在り方を考えてまいりたいと思います。

 

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6月8日、厚労委員会、今日も議論は2階建て。午前中は厚労省設置法案が賛成多数で可決し、午後の一般質疑が行われました。

 

私が本日取り上げたのは、6月3日に起こった聴覚障がいを持った4人の男性の海難事故です。プレジャーボートが転覆し、4時間半後に巡視艇に救助されましたが、そこで活躍したのが「電話リレーサービス」です。オペレーターを挟み、手話や文字でやり取りをするのですが、このサービスをサポートしてくださっているのが「日本財団」です。たまたまその中の一人がそのサービスに登録していたために命が助かりましたが、もし・・・と考えただけでゾッといたします。

 

しかし、この電話リレーサービスの拠点は現在6か所。企業が3か所と沖縄県・熊本県・滋賀県が提供しているのです。この日も愛知で起こった事故の通報がかかってきたのは沖縄。海上保安庁・警察庁・消防庁はそれぞれ管轄があり、基本的にはオペレーターは事件が起こっている地区に通報するのではなく、電話を受けた地区に緊急依頼をし、事件が起こっている地区の管轄へと知らせてもらう仕組みになっています。これではリレーのまたリレーです。

 

そしてこの仕組みにやっと予算を付けてくれたのが厚労省です。しかし、日本財団の費用をほんの一部肩代わりするに過ぎず、福祉の観点からの補助です。このサービスを利用したいと登録を行う方々の数も5,000人を超え、利用数もうなぎ上りです。命に係わる連絡網と考えれば、福祉ではなく通信行政の中で予算を確保し無料で使用できる仕組みとすべきです。しかし、総務省からはつれない回答しか聞くことができませんでした。

 

実はこのサービス、現在政府が行っている「働き方改革」にも謳われているサービスなのです。 政府はもっと真剣にこの事態を受けとめ、障がいを持った方の生活や働き方についての環境整備に責任を持つべきです。

 

また、厚労省管轄の高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障がい者の皆さまの労働環境整備のために「障害者介助等助成金」が準備されております。

 

手話通訳担当者の委嘱助成金という制度もあるのですが、この制度、昭和55年から見直されていないことが分かりました。遠隔通訳も利用できると担当の局長は考えていたようですが、どこにも書かれていませんし、誰も知りません。テクノロジーが発展し、社会情勢も変わっているのに、一体全体何が起こっているのでしょうか。手話通訳担当者の部分だけではありません。他の障がいについての助成や、そもそもこの制度自体についても見直しが必要です。

 

大臣もご理解いただき、早速担当部署にご指示いただきました。 私は、障がいをお持ちの皆さまにも自信を持ち当たり前に対等に社会参加を果たしていただきたいのです。そのために必要な支援であれば政府も十分に用意せねばならないのではないか、まだまだ足りないぞ!

 

最初は手話を交えと思っておりましたが、政府側の答弁に怒りがこみ上げ、それどころではなくなってしまい気が付くと時間が過ぎておりました。またゆっくり手話を交えた質問も準備したいと思います。

 

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11月7日、午後からは参議院議員会館で「手話を広める知事の会」「手話言語フォーラム」が開催され参加させていただきました。現在、手話言語条例は13府県84市13町、計108自治体において制定されております。 それぞれの地域特性に合わせた形の条例となっておりますが、ほぼすべての自治体で取り組んでいるのが「手話を学ぶ環境整備による手話の普及・啓発」であると報告されました。

 

フォーラムでは三重県・長野県の取り組みも紹介されたのですが、残念な報告も。三重県キッズモニターアンケートで「手話の存在を知っている」のは99.1%と高い数値にも関わらず、「三重に手話言語条例ができたことを知っている」のは1.8%しかいなかったことも分かってまいりました。もっと広報が必要だと反省点も述べられておりました。

 

パネルディスカッションでは、読売新聞の井出さんがコーディネーターを務め、関係者が意見を述べましたが、手話言語法というゴールについては明確な回答を自民党国連障がい者権利条約推進議連の笹川先生から頂けぬまま、玉虫色のまとめとなってしまいました。

 

ここでしっかり考えておかねばならぬことは、何のために「手話言語法」が必要なのかということです。

 

各地の手話言語条例制定後、熱心な首長さんがいらっしゃる所は様々な施策が進められておりますが、単なる制度を創っただけの地域も少なからずあるようです。国が号令をかけても制度を創っても、日本に染みついた文化は急には変わりません。これまでの各地のろうあ連盟の地道な活動が地域で花を咲かせている事例もございます。地域でのサークル活動の推進や学校教育の中での手話普及、大会開催等も大切な成果です。その活動をまず評価していかねば制度倒れに終わってしまいます。

 

手話はろう者の皆様だけのものではありません。日本手話は日本人として大切に守っていかねばならぬ文化です。私はその文化の継承において手話言語法が大切だと考えております。制度倒れに終わらぬように、日本手話の魂と各地の取り組みをさらに支援する方策を込めた法案となることを願ってやみません。

 

しかし、制度は制度。法律が無くても進められる施策は沢山ございます。私はこれからも手話の技術を高めながら、ろう者の皆様とのコミュニケーションを楽しみたいと思っております。

 

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11月30日、参議院予算委員会。 今日の委員会はいつもと違い、質疑応答の全ての時間ではなく、質問の時間だけが制限された片道方式と呼ばれるもの。 無所属クラブに与えられた質問(のみ)時間は12分。 この12分間で何ができるのか悩んだ結果選んだテーマは 「障がい者施策はまだまだ道半ばだ!」 また無謀なことに、6問中4問に手話をつけようと試みました。(緊張して日本語対応手話が出てしまった所も・・・反省です)

 

障害者施策については総理も2020オリパラを目指して力を入れてくださっています。 しかし内閣府の調査にもある様に、80%以上の方が差別はあると回答し、障がい者差別解消法の存在を国民の4分の3が知らないのです。一層力を入れて団体等にも働きかけをしていただくと答弁いただきました。

 

また、野田総務大臣からは、電話リレーサービス24時間365日無料で使用できるようにとの要請にも、オペレーターの確保が問題であるとの回答。 以前の様に「こえとら」を開発したので手話は必要ない、というスタンスから随分と歩み寄っていただけました。

 

今後はデジタル(AI等を利用した技術開発)・アナログ(電話リレーサービス)の両面でサポートしてくださる旨の答弁には野田大臣の思いが込められておりました。

 

それもそのはず、息子さんと手話で会話しているとのお話しも披露していただきました。 そして、「ありがとう」の手話返し。 大臣も3Dで手話が学べるアプリを利用してくださっている様で手話の必要性についてご理解いただけていることが伝わってまいりました。 また、電話のバリアフリー化に向け、総務省内の委員会の下部ワーキングチーム(障害者部会)が立ち上がるとの報告にも期待が持てます。

 

視覚障がいをお持ちの方が駅のホームから転落される事故が相次いでいることについて 「ホーム転落をなくす会」の皆さまから頂いたホームドアの設置、また誘導ブロックの適切な設置については、バリアフリー整備ガイドラインの5年に1回の改訂にあわせて、より幅広に当事者の意見をすくいあげていく旨の答弁もいただけました。

 

最後に、国会自体も情報保障がなされていないことに気づいて欲しいとの願いを込め、この委員会もNHKで放送されても字幕なし、矛盾しているのではないかと訴えました。 言われるまで分からない、気づかない、それが人間です。 ホーム転落事故も誰かの一声で防げるはずです。 興味がない関心がない、だから分からなかったのです。

 

私たちの身近に大勢、困った方・助けが必要な方がいらっしゃいます。 その方々が見えてない聴こえてないのは私たちです。 私たちの心にこそ障がいがあるのです。

 

下手な手話でしたが、思いは伝わったでしょうか。 これまで私に一生懸命に手話を教えてくれた仲間・そして夜遅くまで練習に付き合ってくださった花井先生には感謝いたしております。 情報保障が確立するその日まで、私も頑張ってまいります!

 

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薬師寺みちよ前参議院議員のFBはこちらから↓

薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

(Special Thanks 薬師寺みちよ参議院議員)

 

 

 

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薬師寺みちよ前参議院議員のFacebookより

 

2017-12-30 06:30:00

平成29年7月18日~30日まで、第23回夏季デフリンピック競技大会がトルコのサムスンで開催されました。

 

デフリンピックはオリンピックやパラリンピックに比べて知名度が少ないのが現状です。だからこそ支援してくださる議員さんの力が必要です

 

現地まで応援に行ってくださった薬師寺みちよ参議院議員のFBからデフリンピックの様子をご紹介します。

 

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4月3日、「デフリンピック支援議連」の立ち上げについて、全日本ろうあ連盟事務局長の久松さんとスポーツ委員会事務局長の倉野さんとご一緒に、元文科大臣の馳先生のお部屋にご相談に伺わせていただきました。

 

相談の結果、近々立ち上げを行うことに決定いたしました!

 

これで、7月のデフリンピックは、200名近い選手団を議員連盟の皆で送り出し、応援することが出来そうです。選手の皆さまも最後の調整に余念がないと伺いました。我々も本格的に議連立ち上げの準備に入ります。

 

夢が一つ、現実となりました。

 

次の大きな夢、デフリンピック日本招致の夢を叶えるために、今日からまた、一つ一つ高いハードルを越えてまいります。

 

7月はみんなで「デフリンピック」を応援いたしましょう!

 

 

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4月23日、豊根村から駆け下り新幹線に飛び乗ってたどり着いたのが品川大井ふ頭中央海浜公園です。第16回JDFAデフリーグの決勝戦の応援にまいりました。

 

昨日より開催されているこのデフリーグ。名前から分かるように、聴覚障がい者が中心のサッカーチームの交流戦です。

 

毎年、東京京浜ロータリークラブが共催してくださって、この時期に開催しているとのこと。特に今年はデフリンピック参加選手もこの大会に出場しているため、デフリンピックでサッカーを盛り上げたいと多くのボランティアの皆さまもお手伝いにいらして下さいました。

 

デフリンピック応援オリジナルピンバッチも素敵です。何と、デフリンピック支援への募金も二日間で84,688円集まりました。これも選手の大きな力となることでしょう。

 

私も何か貢献せねばと、表彰のプレゼンターのお手伝いをさせていただきましたが、いつもの無茶ぶりで「来賓あいさつ」までついてきました。

日本ろう者サッカー協会の皆さまとはそんな冗談が言い合える仲であり、私もサッカー仲間の一人として受け入れてくださっていることは感謝の念に堪えません。

 

さあ、いよいよデフリンピックまで3か月。

さらに様々なイベントが開催されることでしょう。

私も時間が許す限り、応援に回りたいと思います。

 

立ち上げとデフリーグ.jpg

 

 

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やっとサムスンのホテルに到着いたしました! イスタンブールで待つこと12時間。24時間以上かけ、やっと目的地サムスンに到着です。一日2便しか出ていない国内線をラウンジで待つのも苦にならぬほどの興奮ぶりです。

 

イスタンブール・サムスン間の機内は95%がデフリンピック関係者。そこでは手話が共通言語。席の前から後ろから頭の上を手話が飛び交ってまいります。オランダ・スウェーデン・韓国・イタリア・インドネシア等々、選手たちは修学旅行の様な雰囲気です。誰かが席に備え付けられている枕を投げて遊びだすと次々に枕投げが始まってしまい、挙句の果てにコーチに怒られるというハプニングも(笑)。

 

また、私も手話の練習にと、機内では近くに座っていたオランダの選手団と手話させてもらいました。私も相手も片言の国際手話。何となくニュアンスでも伝わるものですね。デフリンピック関係者だとわかるだけで、すでに気分は仲間なのです。

 

町はデフリンピック一色です。飛行機から降りた途端にトルコのゆるきゃらに捕まってしまい記念撮影。驚くことに、空港の荷物担当者も国際手話の達人、トルコ航空のCAさんも簡単な手話でやりとり出来ることも発見いたしました。しかし、クーデターの後ということもあり、空港外には銃を持った兵士がウロウロ。やはりここは外国なのだと実感いたしました。

 

一旦空港を離れると、低層住宅を中心とした穏やかな空気が漂い、色とりどりの街並みが続きます。町の至る所にもデフリンピックのシンボルマーク。 国を挙げてデフリンピック応援を頂けていることがはっきりわかります。

 

今日、宿泊するホテルへ。大規模なクーデターからトルコはまだ1年。まだまだ治安が万全だとは言い難い状況。そのため、このホテルに入る道路は途中で通行止め、最大限の安全性確保に努めている様に見えました。

 

明日は、トルコ公使と鈴木スポーツ庁長官と合流し、結団式を選手村で取り行います。 また、夜は開会式と1日が終わるまで長丁場となります。しっかりと皆様にレポート出来るように様々な体験に挑戦してまいりたいと思います!

頑張れ日本、がんばれデフリンピック!

  

トルコ到着 ゆるキャラと.jpg

 

 

29-7-18-21 デフリンピック開催から帰国まで.jpg

 

7月18日のFBより

 

7月18日、今日は午前中に選手村で結団式が開催されました。ここサムスンは、1919年の5月19日にアタチュルクがアナトリアの防衛軍を組織するために上陸した際に、トルコ独立戦争の中心地となった都市です。

 

選手村はこの歴史にならい「5月19日大学」と名付けられた大学のキャンパス内に設けられております。残念ながら、公式練習時間での開催でしたので、一部の競技の選手には参加してもらえなかったのですが、今まで練習や試合を見せてもらった多くの友人と再会することができました。皆、キラキラと輝く目に精悍な顔立ち、闘う顔になっていました。

 

さて、今晩開催予定の開会式ですが、日本時間では0時から以下、大会公式開会式ネット中継(YouTube)で見ることができます。

https://www.youtube.com/channel/UC4F_NB0NgMfExUZIizCPBmA

 

また、日本選手団結団式の映像が19日朝(日本時間)のNHKニュースで放送される予定です。少しでも認知度を上げ、選手の応援団が増えることを願って、日本に向け私も情報発信を続けてまいります!

 

7月19日のFBより 

 

デフリンピック開幕式が、いよいよ始まります!

ステージではパフォーマスが始まりました。

 

デフリンピック会場.jpg

 

デフリンピック 開会式.jpg

 

皆様へお知らせです。本日のデフリンピック日本選手団結団式と大会開会式がNHKで放映されるようです。

 

明日の(日本だと今朝)4時半おはよう日本、また夜までのニュースの枠で何度かご覧いただける予定です。大事件が起こってしまうと変わってしまいますが、福祉枠としてではなく、オリパラと同様にニュースとして報道いただけることは大きな前進です。

 

多くの皆様にデフリンピックを知っていただけるチャンスです!NHK取材班がカイロ支局から駆けつけ、所狭しと会場を走り回りながら映像も撮ってくださいました。朝日新聞や読売新聞も取材班がサムスン入りしてくださっています。彼らの活躍にも心からの感謝です。

 

デフリンピックの第1回開催国であるフランスを先頭にABC順で入場行進が始まりました。鈴木大地スポーツ庁長官、中村トルコ公使と共に、日本選手団の行進を大興奮で国旗を振って応援いたしました。皆、見えたかな?

 

ロシアは昨年のパラリンピックに出場停止となったため、今回は450人もの選手団が参加をしています。いつまでたってもその列が途切れることがなく、会場から驚きの声が上がっておりました。

 

トルコの国民は正直です。友好国には大拍手、敵対している国には大ブーイング。ここまではっきりと敵味方を区別する国民性に少し驚きを感じました。

 

また、光栄にも、トルコのアキフ・チャータイ・クルチ青年スポーツ大臣にもご挨拶させていただく機会もいただけました。日本を代表して、素晴らしい大会開催につき御礼申し上げました。今回のトルコ大会は、今までになく国を挙げて力を入れてくださっています。そして、ここサムスンは大臣のご地元。熱の入れようが違うはずです。

 

この開会式会場もデフリンピックのために建てたもの。この勢いを、最後はオリパラ夏季大会の招致につなげたいという悲願があるようです。皆様が想像していらっしゃる以上に盛り上がった開会式でした。トルコの威信をかけという意気込みが感じられました。

 

我々も負けてはいられません。日本でのデフリンピック招致に向け、議員連盟でもさらに強く訴えていく必要があるでしょう。

 

この開会式を見て鈴木長官もデフリンピックに対する認識を改めていただけたようです。デフスポーツ応援について、長官も今後は力を貸していただけることでしょう。

 

ますます楽しみになってまいりました。 皆様も是非、「デフリンピック」認知度向上のためにお力を貸していただけませんでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

 

 

トルコデフリンピック開会式会場あと.jpg

 

 

7月20日のFBより 

 

昼からは5月19日大学の病院に視察にまいりました。ここは今大会のメディカルセンターとなっております。組織委員会のメディカル責任者のドクターAliから、サムスンでの開催が直前になり決定した後の体制整備についてお話を伺いました。

 

聴覚障がい者にも分かるように、着ているポロシャツの色で役割が分かる工夫や、地域のドクターはデフリンピックの期間中に有給休暇を取らないように協力を要請していることなど、勉強になりました。我々が視察している間にも、選手が運び込まれてまいりましたが、特に混乱はありませんでした。

 

普段の診察にプラス選手の対応、彼らの労力に負担がかかっているはずなのですが、聴覚障がい者の幸せのためにはと普通に考えられるトルコ文化には感動致しました。特に大切だったのが手話通訳の養成だそうです。トルコ手話通訳者に対し3ヶ月間の国際手話の特訓を行い、医学的な知識の本も配布して下準備をしてきた様です。

 

これも2020を控える日本でも急務です。ここでも国を挙げてデフリンピックを医療面からも支援いただけている事が良く分かりました。今回の医療面での報告書も共有頂けるとのこと。2020オリンピック・パラリンピックにも参考になることが沢山ヒアリング出来ました。

 

トルコ 5月19日大学で.jpg

 

 

7月21日のFBより 

 

7月21日、いよいよサムスンを離れることになりました。日本選手団結団式からはじまり、デフリンピック開会式と試合観戦に医療視察と4日間の濃密な時間でした。時間の許す限り試合を回らせていただきましたが、残念なことに陸上などこれから始まる競技もあり、全てとはまいりませんでした。本当に残念です。

 

昨日は、表彰台の一番高いところに日本選手が上り、金メダルを受け取る瞬間を間近に見ることが出来ました。 日の丸が揚り国家が流れた時には、私も手話で国家を歌いながら、言葉では言い表せない感動で胸がいっぱいになりました。もちろん、涙で目の前は全く見えません。日本選手団の活躍を誇りに思い、これ以上ない拍手をきらめかせました。

 

400M自由形で金メダルを獲得した藤原君。50M背泳ぎで銅メダルを獲得した金持君。しかし活躍したのは彼らだけではありません。メダルは逃したけれども選手は皆、力の限り頑張っていました。

 

彼らは試合相手は勿論のこと、社会の敵とも闘っているのです。今回、鈴木長官にも選手たちの声を直接聴いてもらいました。普通に仕事が終わり、7時から10時まで毎日練習する姿や地域のクラブチームに聴覚障がいが理由で入れてもらえなかったり、この大会への参加も職場の理解がなく諦めかけた様子など、まだまだ劣悪な環境にも関わらず世界を目指して必死で頑張っているその姿は、長官も心にも何かを残したに違いありません。

 

また、いつでもデフリンピックや世界大会やアジア大会の様に大きなデフスポーツ大会を、日本で開催することが出来るように、様々な施設や医療機関なども視察させていただきました。

 

昨日お世話になった組織委員会の医療責任者ドクターAliは、朝早いにも関わらずサムスン空港まで見送りにいらしてくださいました。何かあれば全面的にバックアップするのでいつでも連絡が欲しいと、今回医療機関で使用した簡単なハンドブックも託されました。

 

「サムスンでデフリンピックを開催したことで、聴覚障がいへの理解が進むでしょうか?」

 

昨日の視察でそう問うと、そもそもトルコでは障がいに対する差別や偏見はないよ」との答え。

 

日本は財政的には先進国なのかもしれませんが、心の豊かさから言えば後進国なのでしょう。その質問をした私自身が、日本の恥をさらしたように恥ずかしくなってしまいました。

 

パラリンピック開催によって、障がい者への理解促進、 デフリンピックを日本に招致することで聴覚障がい者への差別解消、そんなことを言っている段階で、すでに世界からは大幅において行かれていることをもっと我々が認識しなければなりません。

 

次の4年後のデフリンピックに向け、私も新たな目標が出来ました。まだ内容は公表できませんが、しっかりその時までこれまで同様に選手や競技団体をバックアップしてまいりたいと思います。お世話になった在トルコ日本大使館の一寸木さん、末光さん、本当にありがとうございました。まだまだこれから30日にかけて試合は続きます。皆様も引き続き応援よろしくお願いいたします!

 

デフリンピック帰国時.jpg

 

デフリンピック 空港見送り.jpg

 

 

 

薬師寺みちよ前参議院議員のFBはこちらから↓

薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

(Special Thanks 薬師寺みちよ参議院議員)

 

 

 

関連記事.jpg

 

薬師寺みちよ前参議院議員のFacebookより

 

2017-12-30 02:00:00

超カンタン プチ手話教室.jpg

 

広島県で[手話]と[聴導犬]を広める活動をしているY-SMILE.株式会社様は手話の普及活動として「プチ手話教室」を開催しています。

 

秋田県でも平成29年4月1日から手話を言語として普及する条例が施行されています。そしてこれからは、「手話を全く知らなかった」「興味はあるけど手話講座までは・・・」という人たちに一歩踏み出していただけるような活動が必要となります。

 

Y-SMILE.株式会社様は、手話が全く分からない人、ちょっと興味がある人など、どなたでも参加出来るオリジナルのプチ手話教室で、そのネーミングもとても素敵です♪

 

どんな内容なのかをY-SMILE.株式会社様のHPから7月の開催情報と合わせてご紹介します。

 

イベント情報.jpg

 

6月のイベント開催予定.jpg

 

手話ってむずかしい?.jpg

 

どんな場所で行ってるの?Y-SMILE.株式会社様のHPより転載) 

 

手話の動きは、脳にイイ‼( *´艸`)

 

そこに気付いたY-SMILE.は、「覚える事」を目的とせず、皆で一緒にやってみる、想像してみる、動かしてみる、という事を目的に、デイサービスや老人ホームへ出向いています。

 

「実は手話に興味があった」「昔ちょっとかじっていた」という利用者さん、スタッフさんも結構いらっしゃって、私達も驚いています‼とにかく楽しく、手話を身近に感じてもらえたら、とっても嬉しいです♡

 

プチ手話教室は、基本的にどこででも出来ます♪Y-SMILE.の事務所やアナタのお家、喫茶店や公園でも(*'ω'*)手話で自己紹介が出来る事を目標に、オリジナルのカリキュラムで進めますヨ♪

 

この通りに進めなければならない訳ではなく、Lesson4からやってみたい、Lesson1をもう一度やりたい、Lesson9だけやってみたい、などなど、どの回を何度でも出来ます♪

 

時間も曜日も場所もカリキュラムも、アナタ次第で自由に選べるのが、Y-SMILE.のプチ手話教室です♡(土日も♪)

 

体験も出来ますので、カリキュラム表をご覧になって、ゼヒお問い合わせくださいネ♡詳しい内容を、お伝えします(=゚ω゚)ノ

 

イベントに参加して、Y-SMILE.のブースを設けてプチ手話教室を開催する事もあります。飲み会や手話べり会(手話でお喋りする会)も、随時企画・開催しておりますよ♡

 

プチ手話教室 カリキュラム.jpg

 

7月からは新メニューも追加されました。「職場に聞こえない人が居るんだけど、どう対応したらいいの?」というご相談なら90分コースがオススメです(*''ω''*)

 

プチ手話教室 7月からの新メニュー.jpg

 

(実際の手話教室の様子です)5月25日(木)廿日市(はつかいち)市にてプチ手話教室Lesson1を開催しました。

 

前回、プチ手話教室体験をして「Lesson1から始めたい!」と、ご友人と一緒に参加してくださいました~♪さぁさぁ、基本の挨拶から始めましょう♡

 

朝の挨拶はやっぱり、お互い心地良くなる爽やかな挨拶がいいですよね♡笑顔で「おはようございまーす♪」

 

そういえば、職場では朝イチでも「お疲れ様です」って言いませんか?私は看護師をしていた頃、もう「おはよう」の代わりに「お疲れ様でーす」って言ってました笑

もし、ろう者に朝いきなり「お疲れ様です」と手話で話しかけたら「え?まだ疲れてないのに?」と思われるかもしれませんね~(ろう者の皆さん、いかがですか?)

 

挨拶を一通り表現して、次は会話♪「おはようございます、今日もよろしくお願いします!」と、参加者同士でお互いに表現してバッチリ!これで一日気持ち良くお仕事出来ますね♡ヾ(*´∀`*)ノ

 

仕事が終わったら腕をトントンして「お疲れ様~」(*''ω''*)肩たたきするイメージで、労う言葉です♪目上の人に対する「お疲れ様です」、同僚に軽く「お疲れーッス」、などなど、表情や肩の動き、トントンする回数などで、様々な表現が出来るのが手話の面白いトコロ☆

 

参加者のお一人は、「こんにちはだけでも知っていると、今まで自分に何か話しかけられていたのに分からなかった事が、ちょっとでも分かる!と思えて嬉しい!」とお話してくださいました☆

 

人と人がまず初めて交わす言葉は、やはり挨拶(*''ω''*)「こんにちは」「ありがとう」「よろしくお願いします」何でもいいので一つ知っていると、それだけでぐっと距離が縮まります♡皆さんも、まずは挨拶だけでも始めてみませんか?ヾ(*´∀`*)ノ

 

プチ手話教室 様子.jpg

 

(*平成29年6月の情報です。最新のメニューはHPよりご確認ください。)

 

 

手話とは.jpg

 

皆さんの「手話」のイメージは、どのようなものでしょうか?「難しそう」「覚えられない」「聞こえるから必要ない」「ジェスチャーと同じ?」などなど、どちらかと言うとマイナスのイメージの方が多い気がします。

 

しかし、「興味がある」「やってみたい」「昔ちょっとかじった」という人はきっと多いハズ!そんなあなたに、Y-SMILE.が手話の魅力をお伝えします♪

 

まず、手話には「日本手話」と「日本語対応手話」があります。

 

日本手話は、主に日本のろう者が使う手話で、日本語とは全く異なる文法を持っています。手や指、腕だけでなく、顔の表情や眉・口・頬・舌・首の動きなど(非手指動作と言います)が重要な文法要素となっています。

 

日本語対応手話は、日本語の文法に合わせて、手話単語を並べて表現します。中途失聴者の中には、日本語対応手話を使う人も居ます。音声言語を獲得しているので、いきなり日本手話を使うのはあまりにハードルが高いです( ̄▽ ̄;)  

 

日本語を習得している人で手話をこれから学ぼうと思っている人は、まずは日本語対応手話からでも構わないと思います。日本手話は、ろう者と関わる事で自然と覚えていきます。TVやDVDを観て独学もいいですが、やはり実際にコミュニケーションする事が、手話上達の近道です♪

 

私達夫婦も、手話サークルに通うだけでなく、ろう者や難聴者とお友達になって、ご飯を食べながら、お酒を飲みながら、実際のお喋りの中で自然に手話を覚えました。それは、キチンとした手話ではなかったかもしれません。時にはジェスチャーを交えたり、口パクで伝えたり…でも、私達の伝え方、表現を否定する人はいませんでした。「それ面白いね!採用♪」と、友人同士で新しい手話を作ってみたり、「講座ではどんな表現を習ったん?」と質問されて、逆に私達が手話を教えたり、なんて事も( ´艸`)    

 

手話を学び始めの頃って、「自分の手話はきっと通じないから、使うのやめよう…」「間違ってたらろう者に失礼だし…」と思う事って、きっとあると思います。私もそう思っていた事がありました。しかし、そんな思いも、初めて手話で会話が出来た時のあの感動を思い出せば、「もっと手話べりしたい!」と、気持ちがグーンと湧いてきます♪今だって、手話が上手いか下手かと言われれば…(笑)

 

でも、手話に上手い下手は関係ないし、そもそも手話が上手い下手は、周りのろう者が決める事だし、通じてるから大丈夫♪と開き直っています(n*´ω`*n)エヘヘ  

 

手話を学んでみたいなと思っている皆さん♪大丈夫です!あなたの気持ちは必ず伝わりますから♡ちょっとだけ、手話をやってみましょう(*'ω'*)

 

では、どこで学べば良いのでしょうか?皆さんがお住まいの地域の役所であれば、福祉課に問い合わせてみると、何かしら情報が(手話講座や手話サークルなど)得られるかもしれません。また、ろう者や手話学習者が、個人で手話教室を開いているのも多くありますので、早速検索してみましょう♪  覚える覚えないはとりあえず置いといて、とにかくやってみる事が一番です♡

 

あなたの初めの第一歩を、Y-SMILE.がお手伝いします(*'ω'*)

 

 (ホームページはこちらから↓)

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(Special Thanks Y-SMILE.株式会社様)

 

 

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広島県の「Y-SMILE.株式会社」様と普及事業について提携しました!(^^)!

 

Y-SMILE.株式会社様の普及活動ご紹介-聴導犬と手話バッジ編

 

2017-12-30 01:00:00

兵庫県の三木市総合隣保館様では毎月一回「隣保館だより」を発行しています。平成27年12月号の隣保館だよりのコラム「人権の小窓」にFBを通じて交流のある手話通訳者の箕田尚さんの「手話とかかわって」が掲載されています。

 

箕田様の手話への思いと「ろう者が何に困っているのか?」がとても分かりやすい内容で多くの方に読んで欲しいと思いました。転載の許可をいただきましたので、ご紹介します。

 

 

箕田さん 人権の小窓163-1.jpg

箕田さん 人権の小窓163-2.jpg

  

*兵庫県三木市は全国で17番目、平成27年3月27日に「三木市ともに生きる手話言語条例」を制定(施行日は平成27年4月1日)しています。 

 

pdf 三木市共に生きる手話言語条例.pdf (0.13MB)

 

  

三木市立総合隣保館のHPはこちらから↓

三木市立総合隣保館.jpg

(Special thanks 三木市立総合隣保館&箕田尚様)