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11月25日、「電話リレーサービス普及啓発のための学習会」に参加してきました。
一般財団法人全日本ろうあ連盟では、電話のバリアフリー化(電話リレーサービスの制度化)をめざしていて、普及啓発のための学習会が秋田市で開催されたのです。
うちの娘もそうですが、聴覚障がい者には電話が出来ない方がたくさんいます。そこで電話が出来ない聴覚障がい者に代わってオペレーターが代行をするのが「電話リレーサービス」です。
日本で最初の電話リレーサービスは2000年12月から民間企業の自立コム社による本格的なTRS公開運用実験を経て2002年12月に運用が開始されたそうです。しかし2004年3月に、採算性の問題により中止になりました。
現在、いくつかの企業により電話リレーサービスを提供中ですが、いずれの事業者も24時間体制にはなっていないそうです。
日本財団では電話リレーサービスを2011年にモデル事業として開始し、2013年に全国展開しました。11月14日付の河北新報によれば、11月7日現在、全国で約6,200人、月約1万5,500件の利用があるそうです。しかし国民の理解と公的支援はまだまだ足りていないのが現状です。
海外では公的に実施されている国が20ヶ国以上あるそうです。例えば韓国では2004年にサービスが開始され、基本的にはすべて無料、24時間・365日サービスが提供されているそうです。リレーサービス利用のための全国統一番号(107)があり、2015年の利用実績は52万件です。
理解不足の理由のひとつに私たち聴者は電話が出来ることが当たり前すぎて、「電話が出来ない人がいる」ということが見えていないんだと思います。例えばポスターやチラシで、お店の予約やチケットの申し込み・お問合わせに電話番号しか記載されていないことがよくあります。私も以前は全く気にしていませんでしたが、聴覚障害に関わるようになってからFAX番号も記載しなければいけないと気づきました。
しかし電話リレーサービスがあれば、気兼ねなく電話で申し込むことができます。普段ちょっとしたことで友人や親、同僚にお願いするのも…と遠慮することもなくなるし、FAXと違いリアルタイムで会話が出来るようになります。
娘もまだ小さいですが、思春期になると親に知られたくない会話もあると思うので、ぜひこのようなサービスを利用できればと思います。きっと「自分で出来た!」と自信につながることでしょう(*^-
ただ、24時間対応できないとか、セキュリティが厳しい内容は無理だとかまだまだ課題があることも分かりました。全日本ろうあ連盟や日本財団だけでは難しいこともあるので、更なる理解と支援が広がることによって整備が進んでいけばと思います。
電話が聞こえない人・聞こえにくい人にとっても便利なツールとなるような公的な制度化が必要だと思いました。
<電話リレーサービス学習会のご案内>
11月25日(土)に一般社団法人秋田県聴力障害者協会様主管で、電話リレーサービス普及啓発のための学習会が秋田市中央市民サービスセンターで開催されます。
電話リレーサービスは、日本財団が聴覚障がい者の情報アクセスのバリアフリー化をめざし、2013年9月より試験的に始められているものです。
主管者様では電話リレーサービスの普及啓発と制度化を目的に開催するこの学習会へ、聴覚障がい者当事者やそのご家族、手話関係者、行政関係者などに幅広くご参加を呼び掛けております。ぜひ、ご参加ください。
2017-06-17 薬師寺みちよ参議院議員のFBより 6/8厚生労働委員会