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秋田県では佐竹敬久知事が平成28年2月の秋田県議会の本会議において佐藤賢一郎議員の質問に対して「聴覚障害者を支援する一環として手話の普及啓発に向けた基本条例の制定を検討する考えを示した。」と新聞等で発表されました。
秋田県の場合は自民党会派有志議員による「議員提案」として上程する予定だったこともあり、その後、自民党有志議員と関係・支援団体による意見交換会が3回ほど行われ、当センターも参加させていただきました。
第1回目の平成28年9月27日では「条例案の概要等」、第2回目の同年11月30日には「条例案の骨子」、そして第3回目の平成29年2月10日に「条例素案」について話し合われました。
手話だけではなく、要約筆記・点字等を含めたコミュニケーションについて総合的に支援する条例を目指していたため、意見交換会には聴覚障害者団体と視覚障害者・盲ろう者等の関係団体も参加して活発な意見交換がされました。そしてついに、
秋田県議会は2月県議会最終日の3月9日、本会議を開き、「秋田県手話言語、点字等の普及等による円滑な意思疎通の促進に関する条例案」が提案され、原案通り可決しました。
当日は私も見届けていました。平成25年に鳥取県で全国初の「手話言語条例」が制定されてから「秋田でも必ず!」と思っていたのでとても嬉しいです。
「手話は独立した言語であり、要約筆記や点字は日本語である。」
一言でいえばそうなのですが、これをどう一つの条例文にまとめるのかについて様々な意見があり、有志議員の方々もまとめるのは大変だったと思います。それでも3回の意見交換会を経て出来上がった条例(原案)には全議員が賛同してくださった中で提案され可決、4月1日から施行されることになりました。ただただ感謝でしかありません。
条例ができたことは次へのステップへの第一歩で、本当に大事なのはこれからです。「障害の有無にかかわらず意思疎通を円滑に行える社会の実現を目指す」という目的に向かって当センターも活動の幅を広げていきたいと思っています。
「秋田県手話言語・意思疎通支援条例(略称)」が施行された取り組みのひとつとして、10月から県内各地で秋田県主催の手話教室が開催されました。あいさつや自己紹介など初心者向けの内容で、多くの方がご参加されたようです。
条例全文
pdfはこちらから↓
秋田県手話言語、点字等の普及等による円滑な意思疎通の促進に関する条例 (0.09MB)