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2017-12-30 20:00:00

薬師寺みちよ先生は国会内外で大活躍されている参議院議員です。

 

2017年も多方面にわたりアクティブに活動されていますが、手話や聴覚障がい者福祉に関わる内容を中心に「薬師寺みちよ参議院のFB」から紹介させていただきます。

 

薬師寺みちよ参議院議員のFBより 演説付.jpg

  

 

 

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今日はちょっと嬉しいニュースをお届けいたします。 社会保障審議会障害者部会を覚えていらっしゃいますでしょうか?

 

この部会は、前回昨年11月開催時、会場の入り口に階段があり、車いすの委員が参加できなかったことがニュースになったあの問題の部会です。 私も心が痛くなり、委員会で質問させていただいたことは、昨年11月にFBやHPを通じて、皆さまにもご報告させていただきました。

 

その際に、部会参加者への配慮だけではなく、視覚障害や聴覚障害をお持ちの皆さまへの「情報保障」を促進すべきではないかとお願いした所、大臣から"やる気満々"の答弁をいただき、驚きました。 情報保障を図るには、予算がかかるため難航が予想されたからです。

 

この質問は、FBを通じた友人から情報保障を求める声が寄せられたことがきっかけでしたので、同時に次回への期待も膨らみました。 そして開催された昨日の会議。 何か変化があったのでしょうか?

 

厚労省は、障害のある委員や傍聴者が会議に参加しやすくなるよう会場や設備を見直し、バリアフリー対応を拡充して下さいました。 今回は車いすの人がエレベーターを利用して入室できる会議室を選択するだけではなく、新たに聴覚障害者向けに傍聴席に向けた画面で審議内容を手話で伝え、補聴器が聞こえやすくなる設備も整備されております。

 

後日にも、HPに音声動画やテキストデータ化した資料を掲載していただけることになりました。 障害のある委員の方や傍聴者の方がより審議に参画しやすい配慮だけではなく、当日会議の場に来られない障害者の方々により詳しく障害者施策の議論を知っていただける配慮がやっと始まったのです。

 

しかし、ここが入口です。 皆さまへ分かりやすく解る形で情報を伝えていく工夫と施策が求められております。 今回は一部会の小さな一歩ですが、諦めず、これからも着実に皆さまの声を届けてまいりたいと思います。 今回の拡充策を図ってくださった、有言実行の厚労省、そして何より声を届けてくださった皆様に心からの感謝の意味も込め、ご報告させていただきました。

 

http://www.mhlw.go.jp/ 厚生労働省障害保健福祉部  障害者部会におけるバリアフリー等の対応についてpdf.

 

 

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 皆さま、本日は心温まる励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。

 

この1年かけて私も様々な障がい者スポーツを通し、障害を持った学生さんと触れ合ってまいりました。 彼らの笑顔と素直な対応が素晴らしく、この素晴らしさを一人でも多くの皆さまにご理解いただき、彼らの将来へつなげたいという思いで本日は質問させていただきました。

 

北朝鮮のミサイルのため、予算委員会が途中で1時間お休みとなり、私の質問のNHK放送は途中までとなってしまいました。 そのため、最後の質問を心の準備なく1番に持ってくることとなり、いきなり手話から入ったため、「危ない!」と自分でも思う所がございます。 緊張のため、本当に申し訳ございませんでした。 ネット放送もアップいたしましたが、質問の内容を簡単にまとめました。

 

1.本年7月にトルコのサムスン市で夏期デフリンピック大会が開催されます。日本から出場予定の競技は、陸上、バドミントン、サッカー等12種目、選手約100名が参加するとのことです。聴覚障害スポーツ選手にとって、パラリンピックに出場できないため、これがオリンピックと同じ意味を持つ大切な機会です。総理から選手に応援メッセージをお願いいたします。

 

(総理) ・・・「自分も応援するし、皆にも応援よろしくお願いします」と今回も「宜しくお願い致します」の手話を使ってくださいました。

 

2.日本には聴覚障害学生と視覚障害学生のための大学、筑波技術大学がございます。視察されたことはありますか。

 

(総理) ・・・残念ながらありせん。今回の提案を受け、是非視察してみようと思います。

 

3.筑波技術大学はいまだ認知度も低く、専攻できる分野も限られていることからみても、障害学生の教育や就労、就職に際してはまだまだ多くの課題があると認識をしています。先日開催された第1回ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議において、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」が決定されましたが、障害学生の教育、就労という観点から、発表された総理ご自身の見解をお願いします。

 

(総理) ・・・まだまだ問題山積だからこそ、今回の行動計画を発表させていただいたので、今後、充実を図っていきたいと思います。

 

4.障害者差別解消法が施行され、今後さらに大学進学を希望する生徒も増えると考えられることから、学習環境の整備は大学や短大等の高等教育機関にとっては急務です。このような背景から、「社会で活躍する障害学生支援センター(仮称)形成事業」は極めて重要な事業だと考えております。しかし、概算要求額5億円だったところ、本予算は4,500万円となってしまいました。結果、全国9カ所でセンターを構築する予定であったところ、2カ所となってしまったのです。大事な施策だと思っていますが、文部科学大臣の考えをお願いします。

 

(文部科学大臣) ・・・センターの趣旨をご説明いただきました。

 

5.この施策をさらに全国的に展開していくことを考えた場合、予算の制約はあるが、予算の他に何が必要だと考えていらっしゃいますか。

 

(文部科学大臣) ・・・今回の2か所をモデルケースとして今後全国へ広げていきたい、と答弁いただきました。

 

6.この事業の大事なところは、学生を就職につなげて社会に送り出すところまでです。厚生労働省としても、企業が障害者の法定雇用率を満たすためだけではなく、障がい者雇用の質を上げていく必要があるのではないでしょうか。企業がぜひとも雇用したいと思う人材が育つためには、大学等の教育研究現場との連携・文部科学省との連携が欠かせないと思いますが、厚生労働大臣の決意を伺わせてください。

 

(厚生労働大臣) ・・・もちろん、協力させていただきますと答弁をいただきました。

 

筑波技術大学を視察した経験、技術大学はスポーツ分野の日本代表選手も多く在籍していること、わくわくデフスポーツの体験などをお話しいたしました。彼らの素晴らしさを分かっていないのは社会です。それを伝え、その力を雇用に結びつけて欲しい旨お願いいたしました。

 

7.今後さらにインクルーシブ教育が浸透していくと、地域で提供されている福祉サービスと教育現場との連携も必要不可欠となってまいります。。福祉と教育の連携にも力を入れていただきたいが、いかがでしょうか。

 

(厚生労働大臣) ・・・もちろん、協力させていただきますと答弁いただきました。

 

8.先日、厚生労働省の障害者施策を話し合う審議会において車椅子の委員が会場に入れなかった事態が発生いたしました。各省庁が出しているリーフレットやポスターを見てみると電話番号だけの記載もいまだ多いのです。行政府も、マニュアルを整備するのみならず、当事者の声に耳を傾け、障害に学ぶ姿勢を示し、早急に一つ一つ見落としがないか見直しを図る必要があるのではないでしょうか。社会の多様性を受け入れ、ともに社会を形成し生きていく仲間であるという文化に変えていくためには、予算はもちろんのこと、総理の強いリーダーシップが求められているかと思いますが、総理のお考えを伺わせてください。

 

(総理) ・・・以前、自分の選挙の際にも、「応援したいが、障害があり電話できない。友人に伝えるためにFAXを使いたいが、法律に触れるので残念だ」と言われたことがありました。責任もって省庁にも障がいを持った皆さまの意見を取り入れた対応を指示するとの答弁。

 

最後に、 情報保障で一番遅れているのは政府と国会です。 ろうあ連盟が出している「手話マーク」「筆談マーク」の全国普及にも同僚議員の協力をお願いします。 と力説して終わりました。

 

3月6日の参議院予算委員会.jpg

 

<3月17日のFBより追記です>

 

先日の予算委員会の質疑を受けて、早速参議院が動いてくださいました。

 

まずすぐに取り組める所からと、受付に手話マーク・筆談マークを掲示、ホームページにもファックスやメールアドレスを表記していただきました。衛視さんも手話を勉強して下さってます。今後はホームページでも字幕だけではなく、手話で案内して頂きたいと要望もいたしております。

 

皆様から頂いた声が一つ一つ実現しております。5月20・21日は、参議院70周年記念特別参観も予定されております。 是非、皆様も気軽に国会見学にいらっしゃいませんか? 政治がもっと身近にあることを感じて頂ける事でしょう!

 

薬師寺みちよ参議 手話&筆談マーク.jpg

 

 

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3月27日、予算委員会集中審議。来年度予算案の質疑最後のテレビ入りとなりました。 持ち時間10分という短い間に、まず私が問いたかったこと、それは「現在審査中の来年度予算の重点項目」です。

 

衆議院から始まった約2か月間の予算委員会。国会議員の一人として、今回の予算委員会で本年度予算の真面な説明を受けた記憶がないことに憤りを感じておりました。今回の予算には大切なものが含まれております。例えば、保育士の給与アップ、給付型・無利子奨学金、海外の観光客を受け入れるための地方の港湾の整備など、社会的にも大切と思われる施策です。まずはその点を麻生大臣と共有させていただきました。

 

今回ほとんど内容の議論がなされなかった来年度予算案、実は過去最大の予算額だったのです。その大きな原因が、社会保障関係費の増大です。その対策として我が国は、高齢者産業を世界に展開できる成長分野として育てる施策に転じるべきだと主張いたしました。老年医学をさらに充実させ、商品開発やインフラの整備につなげ、省庁横断的な国家プロジェクトを立ち上げて欲しい。更にはその産業を世界に展開することで新たな財源の確保を目指す必要があるではないかとの訴えです。

 

総理からもすでにアジアの国々へは協力体制をとっているが、さらに海外へアピールしていく旨答弁をいただきました。

 

また、先日も議論したゲノム医療。本日、第1回がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会が開催されることになっておりました。それに伴い、再度、遺伝情報を利用した医療産業を育成させるのであれば、遺伝情報に係る基本的な法整備も同時に進めるべきとお願いいたしました。

 

最後に、これまで皆さまからいただいたご意見、私の手話での質問の集大成として、想いを込めた一問を問わせていただきました。

 

「NHKの国会中継に字幕を付けて欲しい!」と総務大臣へのお願いです。

 

議場でも驚きの声が上がっておりましたが、この事実は案外知られていないことなのです。大臣からは、「今回のNHK予算に大臣意見をつける。その中に字幕のことも書き込む」と答弁いただきました。

 

1月に通常国会が開会して、迎えた短く長い予算委員会が終わりました。私の言いたい事、やりたかった事、短い時間の中にどれだけ込めることが出来たのか、後悔はないのか、振り返っても「一生懸命」という言葉しか残っておりません。

 

今回も心掛けたのは、私にしか出来ない質問をすることです。

 

予算委員会のテレビ入りでしか、皆さまに社会的に起こっている問題を訴えることも出来ません。 私や事務所のスタッフにとっては、この10分、20分が宝物です。様々なアイディアを出し、練るだけ練ってやっと迎えるこの時なのです。

 

これからは、各所属委員会で、会期末まで粛々と政府提出の閣法を議論することになってまいります。 一問でも質の高い議論を今後とも心掛けてまいります。応援いただき、本当にありがとうございました!

 

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6月2日、本会議が終わり、飛行機に飛び乗ってやって来たのは私の古里福岡です。

 

ここ福岡では、全国ろうあ者大会が開催されているのです。 今年は全日本ろうあ連盟創立70周年記念。 この記念すべき大会に世界ろう連盟の会長や理事も来日し、講演を頂けるという貴重な機会です。

 

今晩は会長から「世界の手話言語法制定の状況」についてご講演頂きました。 アジアではまだ2カ国しか制定されていない状況やフィンランドのように憲法で謳われ手話言語諮問作業委員会で監視しているケースの紹介等、勉強になることばかりでした。 国際手話から日本手話の通訳、そして音声化と字幕に触手話。 参加者もそれぞれ理解出来るツールが違うため、様々な手段が準備されておりました。 しかし、思いは一つ。 手話が普通に言葉として使える社会を作りたいという願いです。

 

明日は情報保障のセッションに参加し今後の施策のアイディアを盗んで来ようと思います。 明日も会場を回っておりますので、気軽に声をかけて下さいね!

 

6月3日、全国ろうあ者大会 今日は「情報保障」のセッションに参加致しました。

 

世界ろう連盟理事のカスパーさんからはヨーロッパでは大学や大学院で手話通訳が養成されている現状が報告されました。 一方日本では手話通訳の依頼は増えても、通訳者の7割しか実働せず、社会でも通訳はボランティアという認識のため派遣料金も安価にされているのです。

 

今後、どの様に通訳者を養成していくのか、どの様に社会的地位を上げていくのか、その費用を誰が負担するのか、課題は山積です。

 

会場からの質問も多くの手が上がります。 聴者であれば恥ずかしさに手を上げる人もいないでしょう。 また、これも慣れないと驚かれる所なのですが、質問者が壇上に上がり質問します。 手話で質問するため、壇上で参加者に見えるように質問するのです。 大会の様子が速報でリアルタイムに分かるのも嬉しいですね。

 

バリアフリーの展示も行われており、テクノロジーの発達でさらにろう者と聴者が近づける希望が生まれました。 さあ、明日は全日本ろうあ連盟70周年大会です。 今から楽しみです!

 

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6月6日、東京で行われた「手話言語フォーラム」に参加してまいりました。

 

福岡で世界ろう連盟理事会が開催された後、来日なさった役員の皆様が全国3か所に分かれ、手話言語法制定に向け世界の状況をご講演くださったのです。

 

1900年代にウガンダ・フィンランド・スロバキア・ラトビアの4か国から始まった手話言語法は障がい者権利条約を経て、現在は45か国で様々に形を変え制定されております。

 

しかし、法が成立しても聴覚障がい者の置かれた状況に変化がない国もあり、その後も監視体制や普及の状態についての調査研究が大切であることも分かってまいりました。

 

現在、日本においては、国よりも各自治体の方が手話言語条例制定に向けて動きが活発です。 私の所にも、地方議会から聴覚障がいの皆様をサポートするシステムについて問い合わせがあることもしばしばです。

 

障がい者差別解消法の様に法律は出来たが現場や自治体が動かぬよりも、地方(現場)の動きが国を動かす逆パターンの方が皆様に近い形が出来上がるのかもしれません。

 

すでに障害者基本法には、 第三条の三  全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。 と手話は言語の一つと認められております。

 

これからも学び続け、私なりに、日本ならではの「手話言語法」の在り方を考えてまいりたいと思います。

 

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6月8日、厚労委員会、今日も議論は2階建て。午前中は厚労省設置法案が賛成多数で可決し、午後の一般質疑が行われました。

 

私が本日取り上げたのは、6月3日に起こった聴覚障がいを持った4人の男性の海難事故です。プレジャーボートが転覆し、4時間半後に巡視艇に救助されましたが、そこで活躍したのが「電話リレーサービス」です。オペレーターを挟み、手話や文字でやり取りをするのですが、このサービスをサポートしてくださっているのが「日本財団」です。たまたまその中の一人がそのサービスに登録していたために命が助かりましたが、もし・・・と考えただけでゾッといたします。

 

しかし、この電話リレーサービスの拠点は現在6か所。企業が3か所と沖縄県・熊本県・滋賀県が提供しているのです。この日も愛知で起こった事故の通報がかかってきたのは沖縄。海上保安庁・警察庁・消防庁はそれぞれ管轄があり、基本的にはオペレーターは事件が起こっている地区に通報するのではなく、電話を受けた地区に緊急依頼をし、事件が起こっている地区の管轄へと知らせてもらう仕組みになっています。これではリレーのまたリレーです。

 

そしてこの仕組みにやっと予算を付けてくれたのが厚労省です。しかし、日本財団の費用をほんの一部肩代わりするに過ぎず、福祉の観点からの補助です。このサービスを利用したいと登録を行う方々の数も5,000人を超え、利用数もうなぎ上りです。命に係わる連絡網と考えれば、福祉ではなく通信行政の中で予算を確保し無料で使用できる仕組みとすべきです。しかし、総務省からはつれない回答しか聞くことができませんでした。

 

実はこのサービス、現在政府が行っている「働き方改革」にも謳われているサービスなのです。 政府はもっと真剣にこの事態を受けとめ、障がいを持った方の生活や働き方についての環境整備に責任を持つべきです。

 

また、厚労省管轄の高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障がい者の皆さまの労働環境整備のために「障害者介助等助成金」が準備されております。

 

手話通訳担当者の委嘱助成金という制度もあるのですが、この制度、昭和55年から見直されていないことが分かりました。遠隔通訳も利用できると担当の局長は考えていたようですが、どこにも書かれていませんし、誰も知りません。テクノロジーが発展し、社会情勢も変わっているのに、一体全体何が起こっているのでしょうか。手話通訳担当者の部分だけではありません。他の障がいについての助成や、そもそもこの制度自体についても見直しが必要です。

 

大臣もご理解いただき、早速担当部署にご指示いただきました。 私は、障がいをお持ちの皆さまにも自信を持ち当たり前に対等に社会参加を果たしていただきたいのです。そのために必要な支援であれば政府も十分に用意せねばならないのではないか、まだまだ足りないぞ!

 

最初は手話を交えと思っておりましたが、政府側の答弁に怒りがこみ上げ、それどころではなくなってしまい気が付くと時間が過ぎておりました。またゆっくり手話を交えた質問も準備したいと思います。

 

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11月7日、午後からは参議院議員会館で「手話を広める知事の会」「手話言語フォーラム」が開催され参加させていただきました。現在、手話言語条例は13府県84市13町、計108自治体において制定されております。 それぞれの地域特性に合わせた形の条例となっておりますが、ほぼすべての自治体で取り組んでいるのが「手話を学ぶ環境整備による手話の普及・啓発」であると報告されました。

 

フォーラムでは三重県・長野県の取り組みも紹介されたのですが、残念な報告も。三重県キッズモニターアンケートで「手話の存在を知っている」のは99.1%と高い数値にも関わらず、「三重に手話言語条例ができたことを知っている」のは1.8%しかいなかったことも分かってまいりました。もっと広報が必要だと反省点も述べられておりました。

 

パネルディスカッションでは、読売新聞の井出さんがコーディネーターを務め、関係者が意見を述べましたが、手話言語法というゴールについては明確な回答を自民党国連障がい者権利条約推進議連の笹川先生から頂けぬまま、玉虫色のまとめとなってしまいました。

 

ここでしっかり考えておかねばならぬことは、何のために「手話言語法」が必要なのかということです。

 

各地の手話言語条例制定後、熱心な首長さんがいらっしゃる所は様々な施策が進められておりますが、単なる制度を創っただけの地域も少なからずあるようです。国が号令をかけても制度を創っても、日本に染みついた文化は急には変わりません。これまでの各地のろうあ連盟の地道な活動が地域で花を咲かせている事例もございます。地域でのサークル活動の推進や学校教育の中での手話普及、大会開催等も大切な成果です。その活動をまず評価していかねば制度倒れに終わってしまいます。

 

手話はろう者の皆様だけのものではありません。日本手話は日本人として大切に守っていかねばならぬ文化です。私はその文化の継承において手話言語法が大切だと考えております。制度倒れに終わらぬように、日本手話の魂と各地の取り組みをさらに支援する方策を込めた法案となることを願ってやみません。

 

しかし、制度は制度。法律が無くても進められる施策は沢山ございます。私はこれからも手話の技術を高めながら、ろう者の皆様とのコミュニケーションを楽しみたいと思っております。

 

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11月30日、参議院予算委員会。 今日の委員会はいつもと違い、質疑応答の全ての時間ではなく、質問の時間だけが制限された片道方式と呼ばれるもの。 無所属クラブに与えられた質問(のみ)時間は12分。 この12分間で何ができるのか悩んだ結果選んだテーマは 「障がい者施策はまだまだ道半ばだ!」 また無謀なことに、6問中4問に手話をつけようと試みました。(緊張して日本語対応手話が出てしまった所も・・・反省です)

 

障害者施策については総理も2020オリパラを目指して力を入れてくださっています。 しかし内閣府の調査にもある様に、80%以上の方が差別はあると回答し、障がい者差別解消法の存在を国民の4分の3が知らないのです。一層力を入れて団体等にも働きかけをしていただくと答弁いただきました。

 

また、野田総務大臣からは、電話リレーサービス24時間365日無料で使用できるようにとの要請にも、オペレーターの確保が問題であるとの回答。 以前の様に「こえとら」を開発したので手話は必要ない、というスタンスから随分と歩み寄っていただけました。

 

今後はデジタル(AI等を利用した技術開発)・アナログ(電話リレーサービス)の両面でサポートしてくださる旨の答弁には野田大臣の思いが込められておりました。

 

それもそのはず、息子さんと手話で会話しているとのお話しも披露していただきました。 そして、「ありがとう」の手話返し。 大臣も3Dで手話が学べるアプリを利用してくださっている様で手話の必要性についてご理解いただけていることが伝わってまいりました。 また、電話のバリアフリー化に向け、総務省内の委員会の下部ワーキングチーム(障害者部会)が立ち上がるとの報告にも期待が持てます。

 

視覚障がいをお持ちの方が駅のホームから転落される事故が相次いでいることについて 「ホーム転落をなくす会」の皆さまから頂いたホームドアの設置、また誘導ブロックの適切な設置については、バリアフリー整備ガイドラインの5年に1回の改訂にあわせて、より幅広に当事者の意見をすくいあげていく旨の答弁もいただけました。

 

最後に、国会自体も情報保障がなされていないことに気づいて欲しいとの願いを込め、この委員会もNHKで放送されても字幕なし、矛盾しているのではないかと訴えました。 言われるまで分からない、気づかない、それが人間です。 ホーム転落事故も誰かの一声で防げるはずです。 興味がない関心がない、だから分からなかったのです。

 

私たちの身近に大勢、困った方・助けが必要な方がいらっしゃいます。 その方々が見えてない聴こえてないのは私たちです。 私たちの心にこそ障がいがあるのです。

 

下手な手話でしたが、思いは伝わったでしょうか。 これまで私に一生懸命に手話を教えてくれた仲間・そして夜遅くまで練習に付き合ってくださった花井先生には感謝いたしております。 情報保障が確立するその日まで、私も頑張ってまいります!

 

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(Special Thanks 薬師寺みちよ参議院議員)

 

 

 

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